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21世紀を見据えた日本の航空業界の方向性について(一考)(2000年1月)
1980年代後半以降今日まで、航空はもとより、金融、情報システム、農業等、米国が世界に突出して強い国際競争力を有している事業分野では、「米国流グローバリズム」(=市場原理至上主義)が強力に推進され世界を席捲している。しかしながら、象徴的には1997年の「アジア金融危機」を機に、日本においてもようやくグローバリズムに内在する「国民」経済にとってのプラス・マイナス両面に関する冷静な議論が展開されつつあるように思える。
1999年12月、経団連視察団の一員として、日本の観光地が全般的に不振な中で、一人元気な大分県湯布院町を訪問する機会を得た。30年ほど前は、湯量は全国第3位ながら「さしたるとりえもない、平凡な温泉町」(溝口薫平氏「小林秀雄先生と由布院」)であった湯布院を今日の町にまで作り上げてこられた方々とそれを引き継ぐ若い世代の方々のお話を伺い、「ここの『町』作りは『人』作りでもあり、『国』作りにも通ずるのでは」、とひとり得心していた。筆者が勝手に解釈した「湯布院町作り哲学」とは「地域主義」であり、その基本理念は「共生・競争」、個人の行動理念は「個の自立と町作り(=公、パブリック)への参加」であった。そして、この哲学の実践には、地域の人々が共有できる理想と戦略を提示・実行する情熱的な指導者がおられた。
1999年2月に出された経済戦略会議は、その答申「日本経済再生への戦略」の中で、21世紀の日本は、「アングロ・アメリカン・モデルでもヨーロピアン・モデルでもない、日本独自の「第三の道」ともいうべき活力のある新しい日本社会の構築を目指すべき」と述べている。
新千年紀を迎え、1年後には新世紀を迎える今、1970年代以降の世界と日本の航空界を振り返りながら、グローバリズムと湯布院町作り哲学との関係を足掛かりにして、これからの日本の航空界の方向性を考えてみたい。 |
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