JAL | JAPAN AIRLINES

使い方

HOME>企業情報>オピニオン>航空輸送産業に与える燃油価格高騰の構造的な影響について(2005年11月)

企業情報

オピニオン

航空輸送産業に与える燃油価格高騰の構造的な影響について(2005年11月)

日本航空 上席執行役員 金成秀幸
(戦略リサーチ部担当・経営企画室副室長・政策業務室副室長)

(はじめに)

 今回のドバイ原油価格と原油精製製品である航空燃油価格(注)は、イラク戦争勃発(ぼっぱつ)直後の2003年4月を底に、その後、ほぼ一直線で高騰し続けて今日に至っている。しかも、航空燃油価格は2004年6月ごろからドバイ原油価格を大きく上回る上昇率で推移し、燃油を大量に必要とする世界の航空輸送業界に深刻な影響を与えている。

 一方、激しい競争下にある世界の航空会社は、これまでの燃油価格上昇を自助努力で吸収してきたが、今回の価格高騰状況は企業努力の範囲をはるかに超えているため、世界の航空会社はその一部をお客さまにご負担いただかざるを得ない状況に置かれている。
(注)本論で用いる航空燃油価格は、シンガポールで取り引きされている「シンガポールケロシン価格」で、アジア・オセアニア地区における航空燃油価格の一般的指標となっている。

 本年10月18日、グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は日本での講演で、世界の原油精製能力の拡大が、増大する軽質の石油製品(航空燃油もその一種)需要に追いついていない状況にも触れつつ、現在のエネルギー価格の高騰は構造的なものであり、相当な期間にわたって高止まりするであろうことを示唆した。

 航空燃油の新たな高価格体系形成の可能性が存する今日、本論では、
●航空輸送産業と航空燃油の消費具合・価格水準との構造的な関係、
●更には国際線事業と国内線事業における航空燃油とのかかわり方の相異、
に触れつつ、
●今回の航空燃油価格高騰が航空輸送産業に与える構造的な影響、
●それに対する航空会社の対応状況、
●日本の定期航空界における今後5年間で約130機、総投資額約1兆5,000億円もの低燃費・環境適応型最新航空機導入計画にとっての政策金融の重要性、
などについて論じていくことといたしたい。




oneworld
Copyright © Japan Airlines. All rights reserved.