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CSR報告書2005

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環境保全活動2
廃棄物の削減とリサイクル
JALグループの事業と廃棄物
JALグループの事業による廃棄物の分類は以下のとおりです。いずれも「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」等の関連法に基づき適正管理および処理を実施しています。過去5年間に廃棄物関連の法に対する重大な違反はありません。なお、国際線日本到着便の機内食残渣は、植物防疫法に従い定められた期間内にすべて焼却処分しています。
事業系一般廃棄物 機内ごみ、間接業務部門
産業廃棄物 航空機整備部門、貨物部門
特別管理産業廃棄物 健康管理部門(医療系)
航空機整備部門
産業廃棄物排出量
(株)日本航空インターナショナルと(株)日本航空ジャパンの排出する産業廃棄物の大半を占める関東地区の排出量推移を、下のグラフに示します。2004年度の両社の排出量は、前年度に比べて433トン(10.4%)増加しました。
これは従来有価物として処理していた一部リサイクル品を産業廃棄物としてリサイクルしたことと、経営統合による余剰品を処理したことによるものです。
●(株)日本航空インターナショナル関東地区 産業廃棄物排出量
(株)日本航空インターナショナル関東地区産業廃棄物排出量
●(株)日本航空ジャパン関東地区 産業廃棄物排出量
(株)日本航空ジャパン関東地区産業廃棄物排出量
(注)端数処理(四捨五入)の関係上、各項目値の計が合計値と一致しない場合があります。
事業系一般廃棄物排出量
2004年度関東地区の事業系一般廃棄物排出量は、(株)日本航空インターナショナルと(株)日本航空ジャパンの合計で5,381トンと、前年度の5,744トンから6.3%減少しました。
機内でのリサイクル取り組み
「アルミカンドリーム」活動
▲「アルミカンドリーム」活動
国際線客室部門では、1992年より成田空港および関西空港到着の国際線機内で客室乗務員が専用の袋にアルミ缶を分別回収し、リサイクル事業者に引き渡しています。この活動には「アルミカンドリーム」の愛称が付けられています。2004年度の月間平均回収実績は成田2.91トン、関西1.98トンでした。
また、成田空港国際線到着便および羽田空港到着便の機内では、お客さまが読まれた新聞を客室乗務員がリサイクルのため分別回収しています。2004年度の月平均回収実績は成田4.59トン、羽田3.59トンでした。
貨物用ポリエチレンシートと梱包材のリサイクル
貨物梱包用ポリエチレンシート
▲貨物梱包用ポリエチレンシート
航空貨物の防水・防塵のために用いられるポリエチレンシートは、成田空港と関西空港でリサイクルを行っています(2004年度実績:1,415トン)。回収したシートは専門企業に引き取られ、車輪止め、境界杭や園芸用品等に再生されています。
また、従来は主に焼却処分していた発泡スチロール製梱包材について、2004年度より運搬コスト低減のために減容処理をグループ内で行い、リサイクルに回す取り組みを開始しました。これにより年間40〜50トン程度の廃棄量削減が見込まれます。
制服のリサイクル
各種制服
▲各種制服
運航・客室乗務員と地上スタッフの制服は保安上の理由から従来焼却処分していましたが、2004年4月のこれら制服の一新を機に、自動車の防音・断熱材へのリサイクルを始めました。2004年度は約180トンの制服をリサイクルしました。
なお、各種ボタン類も制服からはずして固形燃料または金属素材へのリサイクルを行っています。
騒音対策
航空機ジェットエンジンの騒音レベルの改善
低騒音機B767-300
▲低騒音機B767-300
ジェットエンジンの騒音レベルは、技術の進歩によりここ数十年の間に大幅に改善されています。B767型機の騒音は、ほぼ同サイズの1960年代初期のDC8型機やB707型機と比べて、約20デシベル(感覚的には約1/4に)下がっています。
騒音基準
日本を含めたICAO(国際民間航空機関)加盟国の航空会社は、ICAOの定めた国際航空機騒音基準に適合した航空機を運航しています。また日本では、航空法施行規則に騒音基準が設定されており、すべての航空機は導入時の耐空証明取得に際して同基準への適合性が審査されています。
詳細については、こちらでご覧いただけます。

  • 環境活動:騒音基準
  • 騒音軽減運航方式の採用
    日本の空港の運航方式については、1975年に官民合同で設置した「騒音軽減運航方式推進委員会」の検討に基づき、騒音軽減運航方式が導入され、安全運航の確保を大前提として、運航技術面での工夫や以下の騒音軽減運航方式、空港運用時間制限の遵守等改善を実行しました。その後も空港周辺への騒音を軽減するため、順次改善を重ね現在に至っています。
    ●騒音軽減運航方式
    運航方式名 内容 効果
    離陸時 急上昇方式 一定高度に達した後、通常上昇出力のまま最大上昇角度が得られるように上昇する方式。 効果大
    カットバック方式 一定高度に達した後、エンジン出力を絞った状態で騒音の影響が大きい地域を低騒音で飛行し、これら地域を通過後再び出力を上げ上昇を行う方式。 B737で5〜10dB(A)減の効果
    着陸時 低フラップ角
    着陸方式
    滑走路長などに充分余裕がある場合、浅いフラップ角のまま着陸する方式で、機体の空気抵抗の減少に見合うエンジンの出力減少分だけ地上騒音が低下する。 2〜3dB(A)減の効果
    ディレイドフラップ
    進入方式
    フラップを下げる操作時期を遅くする方式で、低フラップ角着陸方式と同様の効果がある。 2〜3dB(A)減の効果
    大気汚染防止・水質汚濁防止等への取り組み
    航空機エンジン排出物の規制
    航空機のエンジンは、燃料の燃焼によりCO(一酸化炭素)、SOx(硫黄酸化物)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)等の大気汚染物質を排出しています。
    ICAO(国際民間航空機関)では、排気物証明制度と燃料排出証明制度により航空機エンジンから排出するHC、CO、NOx、および煤煙の規制を行っています。
    日本でも、航空機の耐空証明取得に際し、航空法(1997年10月改正)にて航空機エンジンの排出物の基準が設定されています。
    JALグループでは新型航空機導入にあたっては、低排出物航空機用エンジンの採用を推進しています。
    航空燃料の空中投棄
    旅客の急病、機材故障等で緊急着陸が必要となった場合、着陸時の安全確保のため、搭載燃料を空中で投棄することがあります。その場合は管制により指定された投棄場所および高度に従い、市街地を避けて実施します。空中で投棄した燃料は霧散するため、大気および海洋汚染の実害は報告されておりません。2004年度は12件発生し、約84万ポンド(約470キロリットル)の燃料を投棄しました。
    無塗装機材の導入
    1992年より機体に塗料を塗らない貨物専用機を1機運航してきました。これは1機分での塗布量が約150kgにもなる機体用塗料と、それを除去する塗装剥離剤の使用量を抑えるために始めたものですが、一方で腐食を防ぐためにアルミニウム表面を定期的に磨いて汚れを落とす必要があります。
    無塗装機は長期にわたる実機での運用においても特に問題は認められず、また燃料の節約にもなるなど環境への負荷が小さいことから、窓がなく旅客機に比べてアルミニウム表面を磨きやすい貨物専用機に追加投入することとし、2004年度はB747-400型無塗装貨物専用機2機を導入しました。
    排水処理
    羽田地区と成田地区の各整備工場で洗浄作業に使用した水は、6ヶ所の排水処理施設にて法に基づく適正な水質管理を実施したのち、下水道に排水または再生使用しています。2004年度の6施設の実績は、下水道への排水量が羽田26,000トン、成田35,000トンで、再生使用量が羽田114,000トン、成田54,000トンでした。
    航空機用防除氷液散布
    冬期に航空機の機体への着氷・積雪を防止するために使用する防除氷液(主成分:プロピレングリコール)の使用量は、降雪量、雪質、除霜回数等により変動します。
    プロピレングリコールは増粘剤等の食品添加物にも使われている化学物質ですが、河川等の公共水域に流れると富栄養化が進むために配慮が必要となっています。
    ●防除氷液使用量
    単位:キロリットル
    空港 2002年度 2003年度 2004年度
    成田空港 135 63 120
    羽田空港 69 78 141
    他国内空港 1,427 2,044 1,918
    1,631 2,185 2,179
    公害防止
    整備工場等の施設設備については、大気汚染防止法を含む公害6法(ほかに水質汚濁防止法、悪臭防止法、土壌汚染防止法、振動規制法、騒音規制法)等の各種環境関連法に基づき、適正な管理を行っています。過去5年間に公害6法に対する違反はありません。
    化学物質の把握と管理
    安全運航のために、JALグループでは航空機の各部材、塗装剤、作動油等に2,400品目以上の化学製品を使用しています。使用する製品に含まれる化学物質の情報をデータベース化し、MSDSの管理とイントラネット閲覧(労働安全衛生法、MSDS対応)、PRTRと適正管理化学物質の集計(PRTR法、東京都条例対応)、技術情報の開示、該当法規情報開示、補給情報の開示に対応できる総合管理システムを2001年に作り、以後情報の更新・充実を進め、2004年度は新たに500件の製品データを追加し、450件の変更修正を行いました。
    JALグループは航空機整備委託先やメーカーとの情報交換により、環境に優しい代替品への移行に努めています。2004年度のグループ全体のPRTR法対象化学物質は、2001年度対比で取扱量が20%削減、大気等環境への排出量が42%の削減となりました。2004年度のJALグループの主なPRTR法対象第一種指定化学物質の取扱量等は、こちらでご覧いただけます。
  • 環境活動:JALグループ2004年度の主なPRTR法対象第一種指定化学物質の取扱量等
  • ●JALグループが排出する主なPRTR法対象第一種指定化学物質
    第一種指定化学物質の名称 用途
    キシレン 塗装・洗浄
    6価クロム 塗装・メッキ
    トルエン 塗装・洗浄
    リン酸トリ-n-ブチル 作動油
    カドミウムおよび化合物 メッキ
    ジクロロメタン 塗装剥離
    トリクロロエチレン 脱脂洗浄
    なお過去5年間、土壌汚染、化学物質に関するグループ内外の健康災害、グループへの苦情、事故の発生はありません。
    航空機からのPRTR法対象化学物質の排出について
    2005年3月環境省は、自動車、鉄道、船舶等の移動体(交通機関)からのPRTR法対象化学物質の環境への排出量をホームページ等で公表しました。これによると航空機からの排出量は107トンで、全移動体からの排出量119,000トンの0.09%となっています。
    グリーン調達
    JALグループは、グリーン調達を環境行動指針の一つに掲げ、環境に配慮した物品の購入・調達を行っています。航空機からボールペンまで少しずつ対象分野を広げて活動を推進してまいります。
    印刷物への再生紙・植林木の採用
    JALグループでは販売促進などを目的として年間200万部を超えるカレンダーを発行していますが、2005年版より、その全用紙と外封筒を従来の普通紙から再生紙もしくは植林木紙に変更しました。また、約30万人の株主の皆さまにお送りしている「株主通信」などの発行物や送付用封筒を、2004年度より従来の普通紙から再生紙に変更しました。
    文具・事務用品
    (株)日本航空インターナショナルは、2001年度から本格的に文具・事務用品のグリーン購入を実施しています。
    また、2003年度からは(株)日本航空および(株)日本航空ジャパンにおいても同様の取り組みを開始しています。
    2004年度はグリーン購入促進のため、グループ内に展開されている文具・事務用品調達システムの操作教育において、グリーン購入の重要性を強調し、グリーン対象品を優先的に選択する方法を説明するなど、啓発活動を推進しました。
    2004年度のグリーン購入率実績の上記3社平均は、金額ベースで74.3%となり、(株)日本航空インターナショナルの2003年度実績である90.9%を大幅に下回るものとなりましたが、これは、グリーン購入対象品の基準を見直したことも一つの要因です。
    2005年度は、グリーン対象品をさらに優先的にまた簡単に購買できる文具・事務用品調達システムを導入するとともに、引き続きグリーン購入促進を図ります。
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