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CSR報告書2007

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安全 「信頼」を得るための安全管理体制
JALグループは、2005年12月に出された安全アドバイザリーグループ提言の具現化に向け、引き続き取り組んでいきます。お客さまに「安心」をご提供し、「信頼」をいただくため、さまざまな施策によりさらなる安全性の向上を図ります。
2007-2010年度 JALグループ再生中期プラン
2007年2月、JALグループは「2007-2010年度JALグループ再生中期プラン」を策定しました。この再生中期プランにおける安全施策の二つの柱として、「安全管理体制の推進」と「ヒューマンへの取り組み」を掲げました。
安全管理体制とは、安全性の維持向上を図る組織的な仕組みです。具体的には、安全最優先の方針を経営トップが公約・声明し、全社で広く共有するとともに、事故やトラブルが発生した場合にはその原因を調査・分析し、再発を防止します。また、そうした事故やトラブルが起こる前にも、予兆となる不安全要素を検出し、分析・評価して、対策を講じます。
そしてヒューマンへの取り組みでは、安全管理体制を支えるのは人であるとの観点から、ヒューマンファクターにかかわる施策を実施し、安全文化の醸成を図ります。
安全管理体制の推進
安全管理体制にかかわる取り組みの中心的な要素となるのが、リスクマネジメントです。JALグループは、以下のようなリスクマネジメントを実施します。
(1) 安全情報データベース
2006年4月から、事故やトラブルの傾向分析と情報の共有を目的に、運航、整備、客室、空港、貨物の各部門から安全に関して報告された情報をデータベース化し、運用しています。また、2007年度からは、各報告事例を分析・評価し、その結果を定期的に各委員会に報告し、対策を立案します。

(2) 飛行データ解析プログラム
運航、整備の安全性と品質を高めるため、航空機の飛行中のデータを記録し、解析しています。これにより日常運航のなかに潜在するリスクを見つけ出し、そのリスクを軽減するための措置を講じ、さらに措置後の変化をモニターしています。このプログラムは航空機の型式別に実施され、解析した結果を乗務員にフィードバックして、安全対策の立案に活用しています。

(3) 聞き取り調査手法の充実
安全にかかわる報告内容をヒューマンファクターの視点からより深く分析するためには、報告者からできるだけ正確で詳細な情報を得ることが重要です。聞き取り調査を担当する者が、必要な知識やスキルを身につけられるように、ボーイング社が開発した手法に基づいた教育を進めています。

(4) 分析手法の研究
安全に関する報告、飛行データ解析プログラムによる解析結果などの大量の情報を分析するため、テキスト情報からキーワードの組み合わせ(事象と要因)を検索し、統計処理により不安全要素を検出する技術を富士通研究所・東京大学と共同研究しています。この技術を活用し、運航のさまざまな場面におけるトラブル発生のメカニズムを解明し、トラブルを予防します。

(5) 安全監査
社内の安全監査部門が、独立した第三者的な立場から安全にかかわる業務内容を検証しています。飛行中の操縦室、客室における業務はもとより、空港における地上ハンドリングから本社の間接業務まで、安全にかかわるすべての業務を対象としています。もしそこで問題点が見つかれば、速やかに是正措置をとり、経営側に報告します。2006年度は、国内22支店、海外17支店、本社24部門の監査を実施しました。

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ヒューマンへの取り組み
(1) ヒューマンファクター推進プロジェクト
2006年10月から「ヒューマンファクター推進プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトでは、運航、整備、客室、空港、貨物の各部門において安全管理を担うメンバーが中心となって、ヒューマンエラーの削減に向けた施策を立案します。現在は、ヒューマンファクター教育を充実させるための施策や、現業部門にとって使いやすいマニュアルの効率的な維持管理方法を検討しています。

(2) LOSA
LOSA(Line Operations Safety Audit)とは、ヒューマンエラーを引き起こしやすくする背景や要因を見つけ出す安全プログラムです。ICAO(国際民間航空機関)では、各航空会社に対してこのプログラムを奨励しており、現在、北米やアジア地域を中心として、実施する航空会社が増えています。日本航空では、2007年4月から7月にかけての3カ月、国際線・国内線において、世界最大規模の45回のモニターを実施し、安全性向上に向けた対策を立案します。
LOSAの実施手順
LOSAポスター
対象となるフライトに特別な訓練を受けた運航乗務員がオブザーバーとして操縦室に入り、運航状況をモニター

フライトの中に潜むスレット(安全を脅かす要因)やエラーを観察し、そのデータをとりまとめて専門機関に送付

専門機関が他のエアラインと比較するなど、さまざまな観点からデータを科学的に分析し、日本航空に報告

報告内容に基づいて、安全性向上に向けた対応策を検討、実施へ
(3) ヒューマンエラーにかかわる取り扱い方針の策定
近年の航空機事故の70%以上はヒューマンエラーに起因していることが明らかになっています。しかしヒューマンエラーは誰でも起こしうるものであり、根絶することはできないため、ヒューマンエラーの発生防止対策(発生回数の削減)や致命的な事態に至らないための対策(拡大の防止)を講じる必要があります。それには、なぜエラーが起こったのか、真の原因を究明することが重要です。そこでJALグループでは、十分注意していたにもかかわらず避けられなかったと判断される航空運送上のヒューマンエラーについては、社内規定に定める懲戒の対象としない方針を定めました。これにより、エラーを積極的に報告できる安全文化を醸成し、原因究明の精度を向上させ、有効な再発防止を図ります。

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関連情報はこちらにも掲載しています。
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