JAL | JAPAN AIRLINES

使い方

HOME>企業情報>安全への取り組み>安全施策とトラブルの概要>2005年度のトラブルとその安全対策

企業情報

安全への取り組み

2005年度のトラブルとその安全対策
047便の新千歳空港への緊急着陸
778便シドニー空港出発時の左翼主脚部品の破断
1002便羽田空港着陸時の前脚車輪破損
ジャルウェイズ58便のエンジントラブル
日本アジア航空209便の緊急脱出スライド不備
3913便鹿児島空港着陸時の逆推力装置不作動
主脚部に対する検査期限超過および不適切な整備作業について
047便の新千歳空港への緊急着陸

2005年5月8日、日本航空047便(サンパウロ発ニューヨーク経由成田行き)は、新千歳空港の南東約370キロメートルの地点、高度3万6000フィート(約1万1000メートル)を飛行中、機内の気圧が低下したため緊急降下し、新千歳空港へ緊急着陸しました。負傷されたお客さまはいらっしゃいませんでした。

【原因】本件は国土交通省より「重大インシデント」に認定され、航空・鉄道事故調査委員会により調査が行われ、その結果が2007年3月30日付けで公表されました。報告書によると、減圧が発生した直接の原因は機内圧力調整弁(Outflow Valve)が過度に開いたためであり、与圧制御装置(Cabin Pressure Controller)の内部素子に記録された異常なデータに基づいて制御されたためと考えられていますが、異常なデータが記録された原因は明らかにすることができなかったとされています。

【対策】同型機(747-400)全機について与圧系統の機能試験を実施するとともに、使用時間の長い与圧制御装置を機体から取り降ろし、当社部品整備工場にて試験および内部基板の詳細検査を実施しました。原因として、本事象発生時に制御を行っていた与圧制御装置の不具合が疑われたため、この与圧制御装置については、今後使用されないように処置しました。

778便シドニー空港出発時の左翼主脚部品の破断
2005年5月30日、オーストラリア・シドニー空港にて、日本航空778便(シドニー空港発関西空港行き)が駐機場より牽引車にて牽引中に左翼主脚の付け根付近の部品の一部が破断する事例が発生しました。

【原因】本件は、オーストラリア当局による「重大インシデント」の認定を受けて、オーストラリアの事故調査委員会にて原因調査が実施され、その結果が、2006年5月30日付けで公表されました。報告書によれば、破断した部品(Forward Trunnion)は、製造メーカーにおいて、製造時の不適切な機械加工による肉厚不足とショットピーニング(疲労強度向上を図る加工法)漏れが原因で疲労強度が低下し、長期間使用に伴って疲労破壊に至ったものとされています。

【対策】747および747-400型機全機の当該部分の緊急点検を実施し、同種不具合のないことを確認するとともに、破断部品の肉厚測定や非破壊検査を実施しました。その後、定期的に検査する整備プログラムを設定しました。
 
1002便羽田空港着陸時の前脚車輪破損
2005年6月15日、日本航空1002便(新千歳空港発羽田空港行き)は、羽田空港着陸時に前脚のタイヤ(ゴム部分)2本が外れ、またホイールの一部が破断し、滑走路上で自走不能となりました。3名のお客さまから首の痛み、吐き気のお申し出があり、このうち1名のお客さまが空港診療所にて診察を受けられました。

【暫定処置】全機種のすべてのタイヤおよびホイールについて目視検査を実施し、不具合のないことを確認しました。本件は国土交通省より「重大インシデント」に認定されたことにより、発生原因については航空・鉄道事故調査委員会により調査が行われています。事故調査報告書の発行を待って、必要な追加処置を実施します。
ジャルウェイズ58便のエンジントラブル
2005年8月12日、ジャルウェイズ58便(福岡発ホノルル行き)は、福岡空港離陸後、左翼エンジンにトラブルが発生したため、福岡空港へ引き返しました。このトラブルにより、福岡市東区社領付近にエンジン部品の一部が落下し、数名の方が軽い火傷および軽傷を負われたほか、乗用車のフロントガラスを破損させてしまいました。調査の結果、エンジン内部のタービンブレードにエロージョン(浸食)が発生して穴が開き、冷却空気がブレード外部に抜け、熱影響によりブレードが破損した可能性が高いとされています。

【対策】同じブレードを使用している747型機について、従来2500時間ごとに実施していた検査間隔を1000時間ごとに短縮しました。なお、当該トラブルの機種(DC-10)については2005年10月末で全機退役済みです。
日本アジア航空209便の緊急脱出スライド不備
2005年12月26日、日本アジア航空209便(成田発台北行き)において、巡航中に、2階客室の両側にある脱出口の緊急脱出滑り台が収納されているスライドパックが、両側とも所定の位置である脱出口ドアの正面ではなく、ドアの後方にあることを乗務員が発見しました。当該便の2階客室を担当した客室乗務員は飛行前点検を行いましたが、異常ないものと誤認しました。

【再発防止策】スライドパックが所定の位置になかった原因については特定できませんでしたが、所定の位置にないことを飛行前に発見できなかったことから、当該便客室乗務員の再教育を実施し、恒久的な再発防止策としてスライドパックの位置を所定の位置に固定する改修を実施しました。
3913便鹿児島空港着陸時の逆推力装置不作動
2006年1月7日、日本航空3913便(伊丹発鹿児島行き)において、鹿児島空港着陸時に左側エンジン逆推力装置が作動しないという事例が発生しました。通常の着陸を行い、お客さま・乗務員への影響はありませんでした。点検の結果、左側エンジンの逆推力装置に作動を止める安全ロックピン(整備作業時に使用)が取り付けられたままであることが発見されました。調査の結果、伊丹空港で左側エンジンの修理作業を実施した際、整備士が安全確保のため駆動装置に安全ロックピン(機体に取り付けられている吹き流しのないもの)を挿入し、逆推力装置の不作動処置を行いましたが、作業終了時にこれを抜き取り忘れていたことがわかりました。

【対策】逆推力装置に対して不作動処置を行う場合は、倉庫に保管されている吹き流しのついた安全ロックピンを用いることを徹底しました。
主脚部に対する検査期限超過および不適切な整備作業について
2006年3月20日、MD-87型機1機について、国土交通省より指示された450飛行回数ごとの主脚部位に対する検査が実施期限を10日間(41飛行回数)超過していたことが判明したため、急遽、新千歳空港に検査員を派遣し、検査を実施しました。また、3月22日にその際の検査内容を再確認した結果、マニュアルに定められた方法・手順で検査していなかったことが判明しました。

【対策】新千歳空港にて同機を再検査しました。さらに検査対象となる同型機の主脚すべてを3月26日までに再検査しました。本件に対し3月22日、国土交通省より厳重注意書を受け、原因調査結果および再発防止策について、4月5日に国土交通省に回答いたしました。改めて安全意識の向上のための全社的な取り組みとして、安全アドバイザリーグループによる提言の早期具現化、現業部門と社長・役員との直接対話の強化、安全に直接かかわる組織長に対する定期安全教育の導入、安全啓発センターの活用などのプロアクティブ(予防的)な施策を推進します。
oneworld
Copyright © Japan Airlines. All rights reserved.