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ビジネスとしての航空業界とJALの事業戦略 About the Aviation Industry-航空業界を知る-巨大なポテンシャルをもつ航空輸送産業。新しいスタイル、新しいスピリットで、私たちは果敢に挑みます。航空業界を知る

エアラインビジネスのポテンシャル。

世界の航空業界は、世界的な景気低迷に追い討ちをかけた米国同時多発テロ、イラク戦争、SARS(重症急性呼吸器症候群)流行、航空燃料価格の高騰などの影響から、戦後蓄積した利益をここ数年で全て吐き出すほどの業績低迷を経験し、欧米の大手航空会社が相次いで経営破綻に至るなど、淘汰と再編の時代に直面しています。
では、エアラインビジネスはもはや限界なのか?答えはもちろん「NO」です。

情報化社会を迎え、人、モノの流れがますますワールドワイドに拡がり、更なるスピードが求められているなかで、他の輸送手段を圧倒する高速性と需要動向に応じて柔軟な供給調整ができる機動性を併せ持つ航空輸送産業は、21世紀の社会においても重要な位置を占める基幹産業として成長を続けていくと私たちは確信しています。社会の成熟に伴う消費の高度化によって、可処分時間も消費する究極の消費であるツーリズム(観光産業)への消費が拡大基調にあることも航空輸送産業にとって追い風となるでしょう。

私たちはこのような激しい競争環境下でも事業を通じて利益を産み出していかなければならない「私企業」であるとともに、社会経済の発展を担う「公企業」でもあるとの自覚のもと、これらを当然の宿命と受け止めたうえで、これからも力強く発展を続けていきたいと考えています。

Global Competitionに勝ち抜くための事業基盤。

航空会社にとって国際線の事業は、世界的な政治・経済動向の影響を直接受けやすく、為替要素も含めて業績の変動が大きく、また数多くの競合企業との厳しい競争環境のなかでの運営を強いられる事業です。JALグループは、国内線・国際線の収入規模がほぼ同等であり、安定的な事業基盤を有しています。

また、航空輸送産業においては、事業規模、シェアの大きい企業が相乗的に強力な市場支配力を持つことになります。JALグループは、売上高で世界第5位、輸送量で世界第9位に位置付けられ、FFP(Frequent Flyer's Program:マイレージプログラム)のようにネットワーク力を武器とした事業戦略で強みを発揮しています。

いま、私たちは、事業・費用の構造改革を一層進め、かつスピード感を持った経営を実現すべく、様々な施策を確実かつ早期に実行に移し、Global Competitionに勝ち抜くための強靭な企業体力を創り上げている最中です。

国内線では利便性と公共性を高め「快適な空の旅」の実現へ。

JALグループの国内線は、国内最大のネットワークを活かし、2007年度には4,190万人のお客さまにご利用いただきました。輸送面のみならず、マーケティング面でも、2004年にグッドデザイン賞を受賞した「クラス J」の展開、2007年12月からは「お客さまのプライベートな空間、時間を尊重する最上級のおもてなし」をコンセプトに新クラス「ファーストクラス」を導入、2008年2月には国内航空会社で初めて「タッチ&ゴー」での航空機搭乗を可能にした「JAL ICチェックインサービス」を更に拡充させるなどオリジナリティあふれる商品・サービス提供を実現していきます。

またヒューマンサービス等の基本的なサービス品質の向上やeマーケティングの推進によりお客さまの利便性と快適性を徹底的に追求していきます。

成長を加速するアジア太平洋地域でのビジネスを核にネットワークを展開。

国際旅客事業における最重要戦略は、「アジア」です。SARS(重症急性呼吸器症候群)の影響による一時的な需要の低迷はありましたが、その後の回復はこの地域の力強さを如実に示しています。20年後まで6.0%の高成長を遂げると予測されるアジア・太平洋地域のネットワークを更に強化し、今後の旺盛な航空需要に応えていきます。特に、日本を抜き世界第3位の航空市場へ成長した中国を隣国に控え、日中間最大のネットワークを持つエアラインとして、そのアドバンテージを存分に活かし、成長を加速させる中国マーケットにおける位置取りをより確実なものとしていきます。
さらに、欧州や米州などへの長距離路線においても、高い需要が見込まれる路線へ生産資源を集中的に投下し、収益性の向上を図っていきます。

また、「ビジット・ジャパン・キャンペーン」* を通じて日本人海外渡航者の1/2程度に留まっている日本への渡航者数増加に官民一体となって取り組むとともに、2010年以降の首都圏発着枠拡大を視野に、アジアや中国等の成長の見込まれる市場に対応した路線拡充などにより新たな需要を創出、市場拡大に繋げています。

*国土交通大臣を筆頭に政府・地方公共団体・国内関連産業界が一体となって、日本を訪れる外国人観光客を2010年までに1,000万人に増加させることを目標とする戦略的なキャンペーン。

一方、世界で進行するグローバルアライアンス(世界規模での航空会社の包括提携)への集約化の流れに対しては、2007年4月1日より既存の提携関係に加え、「より快適な価値ある最上級の旅を提供するために」という同じ目的を有する「ワンワールド」に加盟し、更にネットワークを拡大。またeチケット、マイレージメンバー・サービス、空港ラウンジ、スムーズな乗り換えサービスなどの一貫したアライアンス商品、サービスの提供を図っていきます。

世界のビジネスを進化させる「物流」を担う貨物郵便事業

経済活動のグローバル化が進むなかで、航空貨物の果たす役割はますます大きくなっています。市場競争力強化を目指す日本企業は、中国・アジアを中心とした海外へ生産拠点をシフトさせています。今後、世界的規模での最適地生産が行なわれることによって、物流ネットワークはよりグローバルに、そして迅速・緊密になっていきます。

貨物郵便事業は、大型・中型の貨物専用機と旅客便貨物スペースを有する本邦唯一、かつ最大規模のコンビネーションキャリアとしての広範な国際線・国内線のネットワークを生かし、お客さまが必要とするときに、必要な場所に必要な貨物スペースを柔軟に提供する体制を図っていきます。

また、長年培ってきた高度なノウハウの確実な伝承、PDCA*による品質管理体制の強化により、JALスタンダード品質に磨きをかけ、安全・確実・迅速なサービスの提供を追求していきます。更に、「J PRODUCTS*」のバージョンアップにより、高付加価値サービスを拡充し、高度化・多様化する顧客ニーズを確実につかむことによって収益性の向上に努めていきます。

*PDCA=Plan Do Check Actionを表し、事業・経営活動における代表的な管理手法のひとつ。
*J PRODUCTS=JALCARGOの高付加価値商品ラインアップの名称。

航空会社の強さは、ヒューマンウェアの強さで決まる。

航空会社は航空機の製造や空港施設の展開など、事業の基幹部分を外部に負っているため、一般的なメーカーのように自社独自の技術革新による差別化戦略を展開しにくいと言えます。 では、お客さまの選好性を高めるために、航空会社には何が必要とされるのでしょうか?路線ネットワークやコスト競争力など主に事業規模にリンクする要因が先ず挙げられますが、その前提には高い「安全性」と「定時性」、そして良質なサービスをお客さまに提供できる力が必要となります。

グローバルな視野と先見性を持った経営戦略の策定、機械への置き換えが効かないサービスへの取り組み、多様な職種によるチームワークなど、私たちのビジネスを支えているのは、紛れもなく最も重要な経営資源である「人財」です。

航空会社の強さは、ヒューマンウェアの強さで決まる。
皆さんがチャレンジするにふさわしいフィールドが、きっとJALにはあります。
世界で勝ち抜くための事業基盤は整いつつあります。次はこれに魂を吹き込んでいくことが必要です。

私たちとともに、「新しいJAL」を創る意欲と情熱に溢れた皆さんを心よりお待ちしています。

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