日本航空で財務・経理本部長を務めております、取締役専務執行役員の斉藤でございます。
2016年3月期第1四半期の連結経営成績についてご説明させていただきます。
プレスリリースをご覧ください。
当期の営業収益は、国際線、国内線における旅客収入が増加し、前年対比1.6%増加の3,120億円となりました。営業費用は前年対比4.4% 減少、126億円の減少の2,757億円となりました。円安の影響で、前年比125億円の費用増加となり、また、サービス強化のための費用増、ベースアップ実施等の人件費の増加といった要素がありました。一方で、燃油市況の下落により、燃油費が137億円減少したこと、また、グループを挙げての費用削減努力を継続したことにより、費用合計では、前年対比で126億円の減少となりました。この結果、当第1四半期の営業利益は362億円となり、前年比94.6%増加、増収増益の第1四半期決算となりました。売上高営業利益率は11.6%となりました。四半期純利益は、前年対比120.7%増加の326億円となりました。なお、営業利益段階で、計画対比では約50億円の増収、費用で約50億円の削減により、約100億円の上振れとなりました。既に公表しております営業利益見通し1,720億円の達成に向け、順調に推移しており、今後もさらに高い水準の営業利益達成を目指してまいります。
続きまして、国際旅客事業の輸送実績および旅客収入の増加要因について、ご説明いたします。燃油市況の下落により、燃油サーチャージ収入が対前年で約100億円減少したものの、インバウンド需要増加、為替影響等により、収入は1,094億円、対前年で22億円、2.1%の増収となりました。燃油・為替市況については、為替が1ドル120.3円と前年同期対比で17.9%の円安方向に、燃油はシンガポールケロシンが1バレルあたり73.3ドルと前年同期比39.0%の下落となりました。ASKは前年対比で2.4%増加、RPKは旺盛なインバウンド需要を取り込んだことで同8.9%の増加となり、座席利用率は同4.6ポイント上昇の77.9%となりました。円安やビザ緩和の効果によりインバウンド需要が前年対比22%増加となり、好調に推移しました。イールド、単価はそれぞれ6.2%の下落となっておりますが、燃油サーチャージ収入の減少影響が約9%の下落であり、これを除いた単価では、業務需要が堅調に推移し、また、円安により海外発運賃が上昇したこと等から、上昇しております。以上が国際旅客収入でございます。
次に、国内旅客事業の輸送実績および旅客収入の状況について、ご説明いたします。座席利用率ならびに単価両面で上昇し、収入は1,099億円、前年対比で41億円、3.9%の増収となりました。ASKは前年同期比で1.0%減少したものの、RPKが同0.1%の増加となり、この結果、座席利用率は同0.7ポイント増加して63.1%となりました。イールドが前年同期比で3.7%上昇、単価が同3.6%上昇いたしました。単価面では、個人旅客増加による需要構成の変化や値上げの効果が単価の上昇に寄与いたしました。旅客数はウルトラ先得の新設等の需要喚起策の効果、ならびに訪日旅客の増加により、前年対比で0.3%増加いたしました。以上が、国内旅客収入でございます。
財務状況についてご説明いたします。有利子負債は、長期借入金やリース債務の返済が進み、残高は前年度末から 87億円減少し、918億円となりました。自己資本比率は配当金支払等により、前年度末から0.1ポイント低下の52.6%となりました。
最後に、2016年3月期の業績予想については、冒頭でお伝えしたとおり、現時点で、計画対比では100億円の増益となっておりますものの、まだ第1四半期を経過した段階のため、通期の業績予想は変更いたしておりません。引き続き増収増益を目指してまいります。
私からは以上です。ありがとうございました。