JAL | JAPAN AIRLINES

HOME>プレスリリース

プレスリリース


 1998年07月16日
 第98035 号

第25回「JALスカラシッププログラム」-1,000人目の留学生-


日航財団、アジア・オセアニアから短期留学生を招待

日航財団(理事長:山地 進)は、今年も719日から825日の間、アジア、オセアニアの11の国と地域から大学生36名を「JALスカラシップ・プログラム」短期留学生として、日本に招きます。

25回を迎える「JALスカラシップ・プログラム」は、本年の36名の参加者を加え、卒業生は合計1,021名となります。このプログラムは、アジア、オセアニアの国々の大学生に、日本への理解を深めて頂くことを目的として、日本航空が1975年に開始しましたが、1990年の日航財団設立を機にプログラムの運営を財団に移管し、現在に至っています。

発足当初の「日本理解」を目的としたプログラムは、その時代のニーズを反映しながら、内容を充実させてきましたが、約四半世紀が過ぎて、一層の「相互理解」と「学生中心」のプログラムに内容が変化して参りました。今年は立命館大学(京都)、熊本県立大学(熊本)、北陸大学(金沢)にご協力をいただき、86日〜16日まで各大学にて行われる同世代の大学生と寝食を共にした「事前学習」セミナーに参加し、意見交換・交流をすることにより、今の日本、そしてアジアへの理解を一層深めていくことを期待します。

今年の主なプログラムは、

172118:00より「歓迎会」(於 JALビル25Fレセプションホール)を開催(1,000人目の留学生を発表)。

(2)ジャルアカデミー株式会社(以下、ジャルアカデミー)での日本語会話「Survival in Japan」受講。

3)立命館大学(京都)、熊本県立大学(熊本)、北陸大学(金沢)班に分かれ、「相互理解」と「国際交流」を目的として、各地の大学生と寝食を共にし、シンポジウム「アジアフォーラムin石川」のテーマ(「アジアは一つか?−私にとってのアジア、あなたにとってのアジアとは−」)についての「事前学習」セミナーへの参加。

4)公開シンポジウム「アジアフォーラムin石川」への参加。

5)相互理解を深める為、「ホームステイ」・「地方都市交流」等。

日本航空は、このプログラムを通じアジア、オセアニアの次代を担う各国の若者が共に生活し、語り合う場を活用しながら、日本への理解のみならず、相互の信頼関係・ネットワークを築き、21世紀の良好な国際関係構築の一助になればと願っています。

以上

添付―1 :「JALスカラシップ・プログラム」について

添付―2 :第25回「JALスカラシップ・プログラム」の概要

お問い合わせ先 :日航財団「JALスカラシップ・プログラム」担当:関口

140-0002 品川区東品川2-4-11JALビル 03-5460-3900

添付−1

「JALスカラシップ・プログラム」について

1.発足に至る経緯

1970年代初め、高度成長期の日本の行動に対する批判がアジア各地で高まり、日本製品排斥運動や日本批判の嵐が吹き荒れていました。その中で田中角栄元首相が74年に日航特別便でアセアン諸国を訪問した際、タイやインドネシアで学生を中心とする反日デモに遭遇しました。これを知った当時の弊社社長(朝田静夫)は、弊社が乗り入れているこの地域の若者に実際の日本の姿を見てもらえば相互理解を促進することができると考え、日本とアジアの友好のために「JALスカラシップ・プログラム」を1975年に発足させました。その後二度にわたるオイルショックなど、厳しい経営状況の時期もありましたが、毎年継続実施した結果、今年度で25回目を迎えます。

2.発足後現在までの実施年度と対象国および参加者数

1975年より毎年一回実施(但し1976年のみ春・夏2回実施)している当プログラムは、初年度、香港・フィリピン・シンガポール・マレーシア・インドネシアから招聘し、その後順次対象国・地域を拡大してきましたが、92年度からはアジア・オセアニアに絞ることとしました。尚、これまでの総参加者数は1,021名になります。

1997年までの国・地域別参加者ののべ人数および期間

期間 累計

香港 75 108

フィリピン 75 115

シンガポール 75 115

マレーシア 75 114

インドネシア 75 115

タイ 76 111

米国 77〜‘91 63(92年度より中止)

(ロサンゼルス、ハワイ、グアム、サイパン)

ブラジル 80〜‘90 24

韓国 81 72

オーストラリア 83 43

ニュージーランド‘83 30

中国 85 60

台湾 91 31

ベトナム 92 20

総計 1,021

3.卒業生の組織化

 

 

JALスカラシップの卒業生の多くは、それぞれの国の各界の第一線で活躍しており、90年にはマレーシアで大臣が誕生しました。これまでも、国単位の同窓会を組織していますが、93年から全卒業生を対象とした国際的な組織作りも開始致しました。

以上

添付−2

第25回「JALスカラシップ・プログラム」概要

1.期間:1998719日(日)〜825日(火) 38日間

2.招待人数及び参加国・地域:11の国・地域から合計36

中国(北京、上海、香港)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6

韓国(ソウル、プサン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

オーストラリア、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・各3

ニュージーランド・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

3.プログラムの主な内容

25回JALスカラシッププログラムは、新たに日本理解の第一歩として日本語会話授業を設置(ジャルアカデミー)、その後、立命館大学(京都)、熊本県立大学(熊本)、北陸大学(金沢)の各大学のご理解・ご協力を頂き、地元の同世代日本人学生との交流を図りながら、今年のテーマについての「事前学習」をし、シンポジウム「アジアフォーラムin石川」に参加します。

シンポジウム「アジアフォーラムin石川」のテーマは、「アジアは一つか?−私にとってのアジア、あなたにとってのアジアとは−」です。基調講演者には川勝平太・国際日本文化研究センター教授、Ronald Toby・イリノイ大学史学部長、記念講演者として第一回JALスカラシップ卒業生がシンガポールから参加します。アジアの一員としての連帯感を意識し、アジアの中の日本、世界の中のアジアを共に考え、21世紀に向けて「共生」の意義を考えていきます。

今年の主なプログラムは、

1)日本語会話「Survival in Japan」受講

期間:722日〜85

内容:東京地区の日本航空社員寮に宿泊し、ジャルアカデミーによるJALスカラーのための短期日本語会話入門講座受講。

(2) 京都(立命館大学)、熊本(熊本県立大学)、金沢(北陸大学)班に分かれ、「相互理解」と「国際交流」を目的として、各地の大学生と寝食を共にし、シンポジウム「アジアフォーラムin石川」のテーマについての「事前学習」セミナーに参加。

期間:86日〜16

内容:3大学の指導教官が組み立てた「事前学習」カリキュラムの中で、今年のシンポジウムのテーマについて各大学生と意見交換、討議をする。

(3) シンポジウム「アジアフォーラムin石川」への参加。

日時:818日〜19

主催:日航財団、石川県海外協力機構、石川県

主管:「アジアフォーラムin石川実行委員会」

 

内容:a.公開シンポジウム(18日)

基調講演:川勝平太氏(国際日本文化研究センター教授)

Ronald Toby氏(イリノイ大学史学部長)

記念講演:Benny Lee氏(第一回JALスカラシップ卒業生)

全体コーディネーター:小島朋之氏(慶応義塾大学教授)

モデレーター: 奥川櫻豊彦氏(立命館大学教授)、

高埜健氏(熊本県立大学助教授)

渡辺雅之氏(北陸大学講師)

テーマ:「アジアは一つか?−あなたにとってのアジア、私にとってのアジアとは−」

b.学生討論会(19日)

JALスカラーは京都、熊本、金沢での「事前学習」で地元の学生と討議した結果を各班の代表が発表し、全体討議をして、提言をまとめます。

(4)「ホームステイ」体験

内容:首都圏では日航または関連会社の社員宅、京都府、熊本県及び石川県の各都市では 地元のボランティアのご家庭に、各々23日のホームステイをし、日本人の日常生活を体験します。

日本航空は、このプログラムを通して、アジア・オセアニアの次代を担う各国の若者が共に生活し、語り合う場を提供し、日本理解、相互理解のみならず、国境を越えた友情のネットワークを築き、「航空文明社会」における「地球人の育成」を推進することを願っています。

以上

 

Copyright © Japan Airlines. All rights reserved.