（財）日航財団（理事長：近藤　晃）は、1999年10月から2000年3月にかけて実施した「世界こどもハイクコンテスト2000」に応募のあった世界21の国と地域(*)の子供たちによるハイク（俳句）の作品集『地球歳時記』の編纂を進めてまいりましたが、この程完成し、発刊の運びとなりました。

ハイクコンテストは、1964年、日本航空が日本文化の紹介を目的として全米でハイクコンテストを実施して以来、イギリス、カナダ、イタリア等で実施されてきました。1990年4月、日航財団が設立されたのを機に、ハイクコンテストは財団に移管され、地球人の育成と交流を目的として、世界の子供たちを対象に、より発展して今日に至っております。

「詠んでみて きみをとりまく世界から」をキャッチフレーズに行われた今回のコンテストには、約21万句もの応募があり、日本が生んだ「ハイク」を通じて世界規模の文化交流が実現致しました。その中の優秀作品を集めた『地球歳時記』は、今回で6冊目になります。ここには、世界各国・各地域の句が母国語での表記に加え、全てに日本語、英語訳を添付して掲載されています。表紙や本文中のイラストも全て子供たちの作品が使用されており、ハイクの世界を通じて、多感な子供たちの豊かな感性に触れるとともに、彼らの描く世界中の多彩な自然にも親しむことができます。巻頭には、阿部夏丸先生の「世界でいちばん短い詩、俳句」と題したエッセイも掲載されています。

日本航空は、このコンテストを通じ、日本への理解のみならず、相互の信頼関係・ネットワークを築き、21世紀の良好な国際関係構築の一助となればと願っています。