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そらエコ便り 〜地球を守ろうプロジェクト〜 JALが取り組む環境活動を紹介します

2008年6月11日

新しい着陸方式「テイラードアライバル」の運用開始

2008年6月5日、日本航空は空港に着陸する際に燃料消費を大幅に削減できる新しいテイラードアライバル(Tailored Arrival)という方法で着陸することを米国サンフランシスコ空港で始めました。 テイラードアライバルとは、空港へ進入する時に巡航高度からエンジンの推力を下げたまま連続的に降下して着陸する運航方式のことです。これまでの一般的な空港での着陸は下のグラフの緑線のように階段状に高度を下げているため、水平飛行に移る時にエンジンの推力を上げる必要がありましたが、この方式を使うことで下のグラフの赤線のようになだらかに降下することができて、途中でエンジンの推力を上げる必要がないので使う燃料を減らすことができるようになりました。この結果、CO2排出量は1便あたり最大8.6トン減らすことが出来ました。

またテイラードアライバルは空港周辺の騒音を減らしたり、パイロットの交信負荷を軽くすることも出来ました。 どこの空港でもあるいはどの航空機でも実施できるわけではなく、航空機側と管制側にそのためのデータ通信機能や・自動操縦システムおよび高度な地上管制システムの設備が必要となります。パイロットがテイラードアライバル方式で着陸を行う場合は、まず巡航高度から空港へ進入を始める時に操縦室から「テイラードアライバル方式を使用して着陸します」と、地上管制へデータを送ります。次に管制から着陸予定時刻に応じた飛行する経路案が返ってきます。パイロットは管制からの飛行経路案・軌道を確認した上で操縦室の航法システム(FMS)機器にデータを入力して、これに基づいて航空機は自動操縦により指定された経路で進入します。この時、各航空機は予想される混雑状況に合った経路を指定してもらえるために、洋服を自分の体型に合わせて作ってもらう方法の(仕立;テイラー)に例えてこの方式にテイラードアライバルの名前がついています。テイラードアライバルは、航空機メーカーのボーイング社の主導により既にサンフランシスコ、シドニー、メルボルン、アムステルダムの4空港で導入されており、JALも今後サンフランシスコ以外の空港での運用開始を進めてまいります。

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