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電気系統 electric system
交流 AC:alternating current
直流 DC:direct current
●交流発電機 AC generator
●定速駆動制御装置 CSD:constant-speed drive unit
IDG:integrated drive generator

 航空機の電気系統には交流(AC:alternating current)直流(DC:direct current)とがある。レシプロ機の場合は,直流式が一般的でエンジンに直接結合された直流発電機(DC generator)から電力を得ている。そのため計器類や無線機に使用する交流は,インバーター(inverter)によって直流を交流に変換している。大型ジェット機時代になってからは,機内での消費電力も大容量(数10KVAから200KVA)となり,直流発電機ではまかないきれないところから交流が主体となっている。大型旅客機では発電機を各エンジンに装備し,並列運転(parallel operation)することによって,1台が故障しても他の発電機でカバーできるようになっている。また,各発電機には電圧,周波数,位相などを調整する自動制御器があり,常に平均した負荷を負うようコントロールしている。さらに747-400や777のようにコンピューターを多用したハイテク機においては,電源が切り換わる時に生じるわずかな電源の途切れがコンピューターに悪影響を及ぼさないように,NBPT(No-Break Power Transfer)機能が採用されている。
 747機の場合,通常,エンジン駆動の60KVA交流発電機4基から交流を得,地上停止中はAPUまたはGPU(地上電源装置)からこれを得ている。一方,直流電源としては,交流を整流器で28V直流に変えて得ているほか,エンジン始動や非常用電源としてバッテリー(battery)も装備されている。
 飛行中非常の場合には,蓄電池の直流を交流に変換して非常用交流電源とする。DC-10やMD-11では非常時だけ機体外部へ風圧で回転する交流発電機(エア・ドリブン・ジェネレーター:ADG)を出して,直接非常用交流を得るようにしている。また,767では油圧で駆動する発電機(ハイドロ・ドリブン・ジェネレーター:HDG)が備わり,非常用交流と直流を供給できる。
図1-4-27 747交流電力消費例(KVA)
図1-4-28 DC-10のエア・ドリブン・ジェネレーター

交流発電機(AC generator)
 現代の大型機では,CSD(定速駆動制御装置)を介してエンジンで交流発電機を駆動し,これを交流電源としている。機種によって異なるが通常,電圧は115/200V(200V3相または115V単相),周波数400Hz(ヘルツ),容量は1台当たり20〜90KVA程度である。747型機には同型のものが,各エンジンに1台ずつの計4台と,APU(補助動力装置)に2台あり,合計6台付いている。ブラシのないブラシレス・タイプが開発されて信頼性は一段と向上している。777では,フライ・バイ・ワイヤが採用されているため,通常電源の他にバックアップジェネレーターが取り付けられている。
定速駆動制御装置(CSD:constant speed-drive unit)
 交流発電機から得られる交流の周波数は,発電機の回転数によって変化する。これを,回転数が変化するエンジンで直接駆動すると,一定した周波数の交流電気を得られず不都合をきたすので,この装置が考えられた。装置の要素は,油圧ポンプ,油圧モーター,ガバナーより成り,エンジン側が規定の回転数のときには,回転がそのまま発電機側に伝わるが,規定回転数以下のときには,エンジン側がポンプとなり,発電機側のモーターを不足分だけ増速する。また,規定回転数以上のときには,逆に発電機側がポンプとなってエンジン側のモーターを回すので,超過分だけ減速することになる。DC-8,747のCSDでは,エンジン回転数が3,800〜7,800rpm に対して,発電機を常に8,000rpmに維持し,周波数を400Hzに保っている。なお,最近の航空機(767, 747-400, MD-11, 777)では,CSD部を発電機に組み込んだIDG:integrated drive generatorが装備されている。

 
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