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空気調整系統 air-conditioning system
(1) 暖冷房系統 heating & cooling system
エアサイクル・ユニット air cycle unit
(2) 客室与圧調整系統 cabin pressure control system

 航空機内の空気の換気,暖冷房,与圧を行う装置および制御装置の総称。換気,温度,湿度,与圧の四つの要素をコントロールするが,大別すると与圧系統と暖冷房系統に分かれる。
図1-4-31 DC-10の空調範囲(機体中心線縦断面)

(1)暖冷房系統(heating & cooling system)
 航空機が高空を飛行する場合,あるいは熱帯,寒冷地とグローバルな運航をする場合,寒暖の変化を受けるのでこれに対応するための系統である。ジェット機の機内冷房の方法としては,圧縮機で圧縮されて高温になった空気を機外の冷たい空気で冷却し,その後断熱膨張させてさらに冷やした空気を,エンジンからの熱い空気と混合させて,適温の空気を得ている。圧縮空気は,エンジンから抜き取ったブリード・エアやAPU(補助動力装置)から取り入れている。圧縮空気源から取り出したばかりの空気は高温高圧のため,流量調整弁(flow control valve)で流量を調節し,エアサイクル・ユニット(air cycle unit)で温度調節(temp control)し,ウォーターセパレーター(water separator)で除湿した後,機内に送り込まれる。エアサイクル・ユニットは断熱膨張を利用したエアサイクル・マシン(air cycle machine)と熱交換器(heat exchanger)を組み合わせてクーリングする装置。ふつう,これらの装置は自動的に制御される。外気温度が−100°F〜+100°Fでも客室内は65°F〜85°Fの範囲内に自動調整される一方,換気は操縦室内で2〜3分,客室内で3〜4分ごとに新鮮な空気に入れ換わる能力をもっている。換気用空気はふつう客室天井にあるダクトを通って客室内に流れ込み,循環して床下両側から抜け出て後方に流れ,圧力調整弁を通って機外に排出される。
図1-4-32 DC-10の換気系統
(2)客室与圧調整系統(cabin pressure control system)
 この系統は,高高度を飛行する航空機の乗客・乗員を気圧変化から守り,安全性と快適性を確保するもので,(1)機内気圧高度の変化率,(2)機室内外の差圧,(3)機室気圧高度をコントロールする。人間は急激な高度変化(気圧変化)に対応できないので,航空機の上昇・下降率に関係なく機内の気圧高度は独立してコントロールされる。現在の大型ジェット旅客機では,飛行高度が7,500mくらいまでなら機内を地上と同じ気圧に,地上の大気圧の約1/5となる高度12,000mでは高度2,000m内外の気圧状態を保つようになっている。この場合の機内外の差圧は約0.6kg/cm2である。客室与圧装置は,エンジンからの加圧された空気を使用し,与圧制御板(cabin pressure control panel),与圧制御器(cabin pressure controller),圧力調整弁(cabin pressure control valveまたはout flow valve)から構成され,出口の圧力調整弁の開度を調整することによって機内の圧力調整を行っている。

 
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