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電波 radio waves
1. 地上波 ground wave
2. 対流圏波 tropospheric wave
ラジオダクト radio duct
フェーディング fading
3. 電離層波 ionospheric wave
4. 超長波,長波 VLF, LF:very low frequency, low frequency
5. 中波 MF:medium frequency
6. 短波 HF:high frequency
デリンジャー現象 Dellinger phenomenon
7. 超短波 VHF:very high frequency
極超短波 UHF:ultra high frequency

 周波数が10kHz〜3,000,000MHzまでの電磁波をいう。
 アンテナから発射される電波は,その伝播様式によって地上波,対流圏波,電離層波の3つに大きく分けられる。

1.地上波(ground wave)
 地上波には地表面に沿って伝播する地表波と受信アンテナに直進する直接波および地表面で反射されて受信アンテナに到達する大地反射波がある。特に地表波は,大地が導体の性質を持っているので,伝播するとき,大地にエネルギーが吸収され減衰する。この減衰の程度は周波数が低いほど小さく,周波数が高いほど大きい。したがって周波数が低いほど遠距離まで到達する。
2.対流圏波(tropospheric wave)
 大気の温度は一般に地上からの高度が増すとともに減少するが,ある高さに達するとその減少は止まる。この高度と地表面の間の大気を対流圏といい,対流圏の厚さは平均して赤道付近で約16km,極地方で9kmぐらいである。この対流圏内において大気の状態(気温・気圧・湿度)が標準状態より変化した場合,大気中の屈折率の分布が変わり,電波が地表に沿って地上波到達距離以上に伝播する現象が起こる。この現象の起こる空間をラジオダクト(radio duct)といい,この現象により伝播する電波が対流圏波である。この電波の伝播は,大気の状態,すなわち気象状態の変動によって受信強度が時間的に変化する現象(フェーディング(fading)という)を生ずる場合がある。
3.電離層波(ionospheric wave)
 電離層とは,大気上層部の窒素や酸素が太陽の紫外線などによって自由電子とイオンに電離した領域である。電離層には,地上110kmを中心とするE層と地上200km〜400kmを中心としたF層が存在する。F層は通常,昼間はさらにF1,F2の2層に分かれており,夜間は一つの層となる。一方,地上約70km付近にD層が現れることもある。電離層の高さや電離の程度は,時刻や季節などによって変化し,必ずしも一定ではない。
 電離層波はこれらの電離層で屈折,反射しながら伝播する電波であり,上空に電波を発射した場合,長波はE層下面で反射し,中波はE層で吸収あるいは屈折,反射する。短波はE層を通過しF層において(D層がある場合はD層において)屈折反射し再び地上に戻ってくる。超短波以上は電離層を通過するので電離層による影響を受けることはない。このように電波は周波数(すなわち波長)によって性質が違う。これら各周波数帯の伝播特性をまとめると表1-5-1のようになる。
表1-5-1 周波数の区分
4.超長波,長波(VLF:very low frequency, LF:low frequency)
 主として地表波によって遠距離まで伝播する。ただし周波数が低いため,電波通信に出力の大きな送信アンテナが必要となる。
5.中波(MF:medium frequency)
 大体,長波と同じ特性であるが,昼間は電離層波の減衰が大きいため,地表波だけによって伝播するが,夜間になるとE層で反射された電離層波によって遠距離伝播する。ただしフェーディングが発生する。一般のラジオ放送に使用されている周波数である。
6.短波(HF:high frequency)
 地表波は減衰が大きいので航空機の通信では利用できず,F層で反射される電離層波だけが利用される。ただし,電離層の高さや,電離層の電子密度によって到達距離が変わってくるので電離層の変化に応じた最適の周波数を使用する必要がある。また,フェーディングが現れたり,デリンジャー現象(Dellinger phenomenon)の影響を受ける。
 短波通信の障害となるものにデリンジャー現象がある。これは太陽面爆発により数分から数10分間,通信ができなくなるもので,太陽面にフレアが発生すると太陽からのX線紫外線が急増し,電離層のD層の電子密度が急激に増す。短波通信は,D層より上方のF層による電波の反射を利用しているので,D層の電子密度が増大すると,電波がこの層で吸収されてしまうので目的地に届かない。周波数の高い電波を使用すれば,この影響は少なくなる。
7.超短波,極超短波(VHF:very high frequency, UHF:ultra high frequency)
 超短波以上は電離層を突き抜けてしまい,地表波も減衰が大きいので直接波および大地反射波のみが利用される。したがって見通し範囲内の伝播のみに限られるが,安定した通信を行うことができる。
 SHF以上では,その特性が光の性質に近くなり,また指向性のビームを使うので,その伝播は直接波のみである。

 
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