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飛行計画 flight plan
1.ATCフライト・プラン ATC flight plan
2.カンパニー・フライト・プラン company flight plan
(1)運航管理者 dispatcher
(2)許容離陸重量 AGTOW:allowable gross take-off weight
(3)燃料消費量 fuel consumption
3.重量 weight
(1)自重 empty weight
(2)基本運航重量 basic operating weight
(3)運航重量 operating weight
(4)無燃料重量 zero fuel weight
  最大無燃料重量 maximum zero fuel weight

(5)ペイロード payload
(6)離陸重量 take-off weight
  ●最大離陸重量 maximum take-off weight
(7)消費燃料重量 burn-off fuel weight
(8)着陸重量 landing weight
  ●最大着陸重量 maximum landing weight
(9)予備燃料重量 reserve fuel weight
(10)総予備燃料 total reserve fuel
a.補正燃料 contingency fuel
b.代替燃料 alternate fuel
c.待機燃料 holding fuel
d.補備燃料 extra fuel
(11)許容搭載量 ACL:allowable cabin load
a.重量制限 ACL:weight limited ACL
b.容積制限 ACL:space limited ACL
(12)許容着陸重量 allowable gross landing weight
4.ウェイト・アンド・バランス weight and balance
●バラスト ballast
5.関連用語

 離陸から着陸までどのように飛行するかを決めた計画のことで,旅客,貨物輸送の飛行では,安全はもちろん,時刻表どおり,経済的で快適な運航の実施も目的として立案作成される。飛行計画には航空交通管制機関に提出するATCフライト・プランと,航空会社の飛行準備や運航管理のために必要なカンパニー・フライト・プランとがある。

1.ATCフライト・プラン(ATC flight plan)
 航空交通管制機関に提出して承認を得ることが,航空法によって義務づけられているもので,その飛行の予定や必要な情報を航空交通管制に与えて,空中衝突の防止を主眼とする航空機の安全な運航と,緊急事態が発生した場合には迅速で適切な捜索活動ができる態勢を確保しておくことが目的である。フライト・プランには,航空機の国籍記号,登録記号と無線呼び出し符号,航空機の型式,機長の氏名,計器飛行方式または有視界飛行方式の区別,出発地と出発時刻,巡航高度における真対気速度,使用する無線設備,代替飛行場,搭載燃料による飛行可能時間,搭乗する総人数,その他航空交通管制や捜索,救助のために参考となる事項が含まれる。フライト・プランはふつう運航管理者(dispatcher)によって作成され,機長の同意を得たのち航空交通管制機関の承認があって発効する。フライト・プランを提出することを「ファイル(file)する」といい,管制塔を通じて機長に与えられる承認を「クリアランス」という。
ATCフライト・プラン
2.カンパニー・フライト・プラン(company flight plan)
 最適な航空路を見つけるとともに航空機重量がある制限値以内であることを確認するために,通常,運航管理者によって作成され,機長の同意があって成立する。具体的には次のような手順で作成される。まず,その便に使用される機種を調べ,旅客や貨物の予約状況からペイロードを予想する。ペイロードの大きさは航空機の総重量を変化させ燃料消費量に影響を与え,その内容に危険物や動物などが含まれるときには,それらの取り扱いに特別な注意を必要とする場合がある。気象の資料によって,到着予定時の目的飛行場や代替飛行場の予想天候が安全に着陸できるものかどうか,途中の天候はどうか(台風や悪気流の有無,風向,風速,ジェット気流の位置,強さなど)を検討する。またノータムによって航法援助施設や通信施設の作動状態,飛行禁止区域の有無などを確認する。これらの要素を総合的に検討して,飛行時間が短く快適な飛行が予想される最適な航路を決定する。この航路を航空図に写して,いくつかに区分し,各区間ごとに予想される風向,風速を加味して,飛行時間と燃料消費量を計算する。この計算を繰り返してその合計から総飛行時間と総燃料消費量とを算出する。搭載燃料は,この予想燃料消費量に予備燃料を加えて決定する。搭載燃料とペイロードが決まれば離陸重量が決まり,この値が許容離陸重量を超えないことを確認する。もし超えるようであれば,貨物あるいは旅客を降ろさなければならない。
 現在ではほとんどの場合,フライト・プランはコンピューターによって計算・作成され,ある路線に対してあらかじめ選定された何種類かの航路について算出されたプランのうち,最も適切なものが選ばれる。また全世界の航路について,ロンドンのイギリス国立気象庁から全世界の気象資料がデジタルで発行されているので,これを利用して最短時間航路や最小燃料消費航路あるいは適切な飛行時間の航路など,任意の条件を満足するフライト・プランをコンピューターによって作成している。
カンパニー・フライト・プラン
(1)運航管理者(dispatcher)
 運航管理者は,各空港から出発する飛行機について目的地までの飛行計画を作り,機長と打ち合わせた上で飛行機を出発させ,その飛行機の飛行中は機長と密接な連絡を保ち必要な情報を送って,安全な飛行を行うために地上から機長を援助する専門家である。一定の実務経験を経た上で国家が行う技術検定の試験に合格し,さらに会社が決めた資格審査にパスしなければならない。
 飛行に先立って機長と運航管理者は,カンパニー・フライト・プランについて討議(ブリーフィング)し,安全性その他について双方が合意し,署名したときにはじめて決定される。もし意見が一致しない場合には安全性の高い方をとるようにする。決定された飛行計画はATCフライト・プランとして編集され,運輸省の航空交通管制部に提出される。管制部はこれを他から提出された飛行計画と比較検討の上,支障がないことを確認した後,その空港のコントロール・タワーを通じて機長にその飛行の承認を与え,飛行機は出発できることになる。
ディスパッチルームで行われる機長と運行管理者とのブリーフィング
(2)許容離陸重量(AGTOW:allowable gross take-off weight)
 飛行計画に基づいて算出されるもので,その飛行に許される離陸重量の最大値。この値は次の重量のうち最も小さい値である。
〈1〉出発飛行場の滑走路の長さ,離陸後の上昇性能。タイヤのスピード限界などの条件から許容される最大の離陸重量。これは標高,風,外気温度,エンジン出力,フラップ角度などにより変化する
〈2〉目的飛行場の滑走路の長さ,気象状態などで決定される許容着陸重量に予想消費燃料を加えた重量
〈3〉最大無燃料重量に搭載燃料を加えた重量
〈4〉最大離陸重量
(3)燃料消費量(fuel consumption)
 エンジンを始動して離陸してから,目的地に着陸してエンジンを止めるまでに消費する燃料総量。この量は航空機やエンジンの性能だけでなく,搭載される人や荷物の重量(ペイロード),目的地までの距離,風向成分,大気温度,飛行速度,飛行高度,空港の込み具合(着陸待ちのための待機時間),天候(別の空港へ回避着陸するかしないか),飛行方式などにより変化する。
 航空機には,燃料消費量がどの程度あるかをタンクの総量計のほか,タンクごとの量を示す計器や,エンジンごとに燃料の流量を示す計器が備えてある。これにより,天候不良や非常事態の発生によって到着が遅れたり,目的地以外の空港へ進路変更あるいは避難するとき,より正確な燃料の残量が計算できるようになっている。燃料消費量は,航空輸送にとって重要な要素であるが,前記の条件を考慮しないで,単なる数値の比較だけでは,無意味な値になる。すなわち,使用目的別に路線の距離,風,高度,搭載量,飛行速度などの,前提条件を決定しておかないと,燃料消費に関する性能を評価することはできない。
 ところで巡航時の経済性は,燃料消費量の代わりに航続率(specific range)によって性能の比較をすることもできる。航続率とは,単位燃料当たりの飛行距離(無風時)で,真対気速度を燃料流量で割ったものである。この関係から,特定の距離を,速度を変えながら飛行したとき,燃料消費量と所要時間の変動を,いちいち実際に計算しないでも比較することができる。
3.重量(weight)
 飛行機の重量は大きく分けて,自重,ペイロード,燃料になる。これらは,運航の性能や安全性,経済性と密接な関係を持つ。飛行機の重量を管理するため,いろいろな状態の重量を次のように定義している。
(1)自重(empty weight)
 機体構造,エンジン,固定装備,内部装備の重量の合計。
(2)基本運航重量(basic operating weight)
 自重に系統液(系統内の燃料,滑油,作動油),緊急装備品(救命胴衣,救命ボート),および標準運航装備品(マニュアルや航空日誌など)の重量を加えたもの。日本航空では,3年に一度,実際に航空機の基本運航重量と重心位置を測定している。
(3)運航重量(operating weight)
 基本運航重量に,乗員とその手荷物,旅客へのサービス用品,食糧などの重量を加えたもの。ただし乗員の数,食料などは路線によって変化する。
(4)無燃料重量(zero fuel weight)
 運航重量にペイロードを加えたもの。最大無燃料重量(maximum zero fuel weight)は,航空機の構造設計のときに決められるもので,燃料が搭載されていないときの許容される最大重量。燃料は主に主翼内に搭載されるが,飛行中は揚力と燃料の重さによる力が互いに打ち消し合うから,翼の付け根に働く力は,燃料のないときに最も大きくなる。このため,翼の付け根の強度から,最大無燃料重量が決められ,この強度によって最大ペイロードも制限される。

●旅客機諸元・性能表

(5)ペイロード(payload)
 実際に搭載した旅客,貨物,郵便物などの重量。その量は許容搭載量(ACL)によって制限される。
(6)離陸重量(take-off weight)
 離陸するときの航空機の総重量で,運航重量にペイロードと搭載燃料を加えたもので,許容離陸重量を超えてはならない。
最大離陸重量(maximum take-off weight)
航空機の機種ごとに定められたその航空機の離陸時にとり得る重量の最大値。航空機メーカーは,その航空機が最大離陸重量で,離陸・上昇性能,安定性,操縦性,機体強度などの要求条件を満足していることを証明しなければならない。たとえば747-400の最大離陸重量は,機番によって異なるが,国際線用の850,000lb(約385t),国内線用の600,000lb(約272t)などとなっている。

●旅客機諸元・性能表

(7)消費燃料重量(burn-off fuel weight)
 離陸から着陸までに消費される燃料の重量である。たとえば、ボーイング777が満席で、札幌から東京までの約900kmを飛行すると、約7.9トン(約9,900リットル)の燃料を消費するので、1リットルあたり約0.09kmしか飛行できないことになるが、搭乗している乗客数が389人であるため、1リットルあたり約35km・人(0.09×389)という輸送量を達成していることになる。同様にボーイング747-400が、東京からニューヨークまでの約11,300kmを飛行する間に消費する燃料は約120トン(約150,000リットル)であり、1リットルあたりの飛行距離は約0.07kmとなるが、乗客数が266人であるため1リットルあたりの輸送量で見れば、約19km・人となる。飛行距離が長くなるほど燃費が悪くなるのは、長距離飛行の場合には、先で消費する燃料を運ぶために、燃料をより多く消費するためであり、また、輸送量が低下するのは、ファーストクラスやビジネスクラスなどを設置することによって座席数がすくなくなっているためである。
(8)着陸重量(landing weight)
 離陸重量から消費燃料を引いた重量で,最大着陸重量を超えないように飛行前に調整される。
最大着陸重量(maximum landing weight)
航空機の型式ごとに定められているもので,航空機に許されている着陸重量の最大値であり,着陸装置の強度を決定する上で重要である。航空機メーカーは,その航空機が最大着陸重量で,着陸性能,着陸復行時の上昇性能などの要求条件を満足していることを証明しなければならない。もし離陸後,何らかの理由で緊急に着陸しなければならないときは,燃料を放出して総重量を最大着陸重量以下にしなければならない。747-400の国際線の最大着陸重量は630,000lb(286t)である。
(9)予備燃料重量(reserve fuel weight)
 航路の途中や目的地の天候の急変,あるいはその他の理由で目的地に着陸できないことを予想して,消費燃料に追加して搭載する燃料。
(10)総予備燃料(total reserve fuel)
 目的地の飛行場に予定どおり到着した場合に,計画上残存していなければならない燃料の重量で,次のものから成る。
a.補正燃料(contingency fuel)
計算した消費燃料と実際に消費する燃料との間に生ずる誤差を補正するために搭載する燃料。一般的に消費燃料の8〜10%を採っている。
b.代替燃料(alternate fuel)
目的飛行場に何らかの理由で降りられなかった場合,目的飛行場から代替飛行場に着陸するまでに要する燃料。
c.待機燃料(holding fuel)
代替飛行場の上空で待機するのに要する燃料。
d.補備燃料(extra fuel)
機長および運航管理者が主として次に挙げるような理由で,捕備として燃料を追加することにより,運航の能率向上が期待し得ると判断したときに搭載する燃料。
〈1〉航路上の上層風の予報が非常に不確定であったり,航路上の悪天候により迂回等の可能性があり,そのためにATC上から著しい運航の制約を受けると予想されるとき
〈2〉目的地または代替飛行場の気象予報上必要とみられるとき
〈3〉燃料搭載の手続き上必要なとき
〈4〉その他
(11)許容搭載量(ACL:allowable cabin load)
 許容離陸重量から,搭載燃料の重量と運航重量とを差し引いた重量で,その飛行のペイロードの限界を示す。ACLには次の2種類がある。
a.重量制限(ACL:weight limited ACL)
出発飛行場の滑走路の長さ,標高,気温,風,飛行経路とその気象,目的飛行場の状況などの運航条件によって,その飛行ごとに算出される。たとえば,747-400の東京・サンフランシスコ間のACLは135,000lb(61t)前後である。
b.容積制限(ACL:space limited ACL)
運航条件と無関係に,客室が満席で貨物室もいっぱいに利用したときの最大搭載量。
 ACLは重量であるため,日本航空では乗客重量を国際線の場合160lb(73kg),国内線の場合145lb(64kg),貨物室は容積1ft3当たり10lb(4.5kg)の貨物を搭載するとして,ACLを算定している。747-400の容積制限ACLは,客席の配置によって異なるが,106,090lb(48t)ぐらいである。
(12)許容着陸重量(allowable gross landing weight)
 着陸しようとする飛行場に対して許される最大の着陸重量で,滑走路の強さ,長さ,風,フラップ角などの条件で決まる。これは前記の最大着陸重量を超えてはならない。
4.ウェイト・アンド・バランス(weight and balance)
 航空会社では,各飛行の前に航空機の重量および重心位置を,実測または計算によって算定し,安全に飛行するため,あらかじめ設けられた重心位置移動許容範囲に収まるよう,重量の分布を操作している。重量のデータは,必要燃料,許容搭載量,離陸のときの速度,滑走距離の計算,エンジン推力の設定,飛行高度の選定などに利用され,重心位置のデータは,離陸時の水平安定板の角度のセット,飛行中の燃料消費による重心位置移動範囲の確認に使われる。
 このウェイト・アンド・バランスには,ふつう特別な図形(weight and balance manifest)を使うが,日本航空ではほとんどの空港で旅客のチェックイン業務と連係したコンピューターを利用しており,速くしかも正確なデータが算出されるようになっている。
●バラスト
(ballast)
重心調整用の重り。ペイロード(旅客・貨物)の重量配分だけでは重心位置を調整しきれない場合に,バラスト(通常,鉛を用いる)を搭載して飛行する。
5.関連用語
ウィンド・ファクター(wind factor)
飛行中の航空機の対地速度が風によって影響される度合いをいう。対地速度から真対気速度を減じたものである。追い風のときは正の値に,また向かい風のときには負の値となり,飛行コースを決定する際の大きな要素となっている。
追い風(tail wind)
航空機の進行方向に吹く風。向かい風の対語。
重心(CG:center of gravity)
飛行機を吊り下げた場合,機体が前後,左右に傾くことなくバランスを保持することができるような点。この重心位置は,飛行機の安定性,操縦性および強度を考慮するうえで重要な意味を持っており,各機種に対して重心位置の許容範囲が厳格に定められている。
出発予定時刻(ETD:estimated time of departure)
普通は時刻表に書かれている時刻であるが,整備作業その他の理由によって変更されることもある。機内の清掃,機体の整備,燃料の搭載,貨物の搭載,旅客の搭乗案内などの出発準備は,このETDを目標にして進められる。またETDとETAは飛行計画に記入され,航空交通管制機関に連絡される。
正規飛行場(regular aerodrome)
定期航空運送会社が認可された路線で,定期的に離着陸地として使用する飛行場。
大圏コース(great circle route)
地球の中心を通る平面で切った切り口の円,すなわち大円上の線で地球上の2地点を結ぶ最短コース。飛行機や船にとっては燃料や時間を最も節約できる重要なコース。
ダイバージョン(diversion)
目的地の天候不良などで,他の飛行場に着陸すること。ただし出発地に引き返すことではない。飛行計画作成のときにダイバージョンの可能性を考慮して,代替飛行場を決めておき,この飛行場まで飛行可能な燃料を搭載して出発する。
代替飛行場(alternate aerodrome)
航空機が気象状態の悪化あるいは滑走路の閉鎖により予定の飛行場に着陸できなくなったとき,代わりに着陸する飛行場。計器飛行方式で飛行する場合,代替飛行場を飛行計画に明示しなければならないが,巡航速度で2時間分の余裕燃料を搭載すれば代替飛行場は設定しなくてもよい。
テクニカル・ランディング(technical landing)
許される最大の燃料を搭載しても,航空機の性能上目的地まで直行できないときに,あらかじめ定めておいた飛行場に燃料補給のために着陸すること。寄港飛行場では旅客の乗降や貨物の積み降ろしはしない。時刻表にはこのような寄港のことをテクニカル・ストップと記すことがある。
到着予定時刻(ETA:estimated time of arrival)
各飛行ごとの到着予定時刻。航空機が離陸した時刻に飛行計画によって計算した飛行予定時間を加えたもの。時刻表に出ている到着予定時刻ではない。
ノータムNOTAM(notice to airmen)
安全運航のために航空局から運航関係者に出される情報で,一時的なもの,あるいは緊急を要するものとある。内容は,飛行場,航行援助施設,運航に関連のある業務方式の変更,軍事演習のように空中の危険状態に関するものなど。NOTAMにはテレタイプ回線で配布されるclassIと,テレタイプ回線以外で(ふつうは文書)配布されるclassIIとがある。
飛行時間(flight time)
航空機の離陸のとき車輪が滑走路から離れて(lift-off)から,着陸のときに接地する(touch-down)までの飛行時間をいう。ある飛行の予定飛行時間は,飛行計画作成のときに算出され,搭載燃料決定など飛行前の準備のもとになる。各飛行の実際の飛行時間は記録され,集計されて航空機の運航実績,稼働率などの統計資料の基礎データとなるほか,整備の計画,コントロールなどに利用される。
ブロック・タイム(block time)
航空機が動き出し(ランプ・アウト)てから,次の目的地に着陸して停止(ランプ・イン)するまでの時間。牽引車に押されてスポットから動き出す場合の時間も,ブロック・タイムに含まれる。時刻表の出発時刻から到着時刻までの時間がブロック・タイムの予定値である。
ホールディング,空中待機(holding)
航空機が空港の混雑その他の理由で管制塔の指示に従って空中で待機すること。その場合,待機場所と時間,高度が指定される。
向かい風(head wind)
飛行機に作用する揚力,抗力などの空気力はすべて対気速度に関係するため,向かい風あるいは追い風の有無は,飛行機の運用の上で重要な要素である。離着陸時の向かい風は,離陸性能を向上させ滑走距離を短くする。航続性能上は,向かい風は性能を低下させる。そのため離着陸時の風の影響については,向かい風は実測値の50%,追い風については測定値の150%と見て性能に及ぼす影響を算出し,運航の安全性を高めている。
リクリアランス(re-clearance)
本来の目的地より近いところにある空港を目的地として飛行を計画し、飛行中のある地点で残燃料を確認し、その地点から本来の目的地までの飛行計画を成立させるに十分な量であれば、本来の目的地に向けて飛行を続行するという飛行計画の方式。
 飛行計画では、目的地までの消費燃料等、使用することを前提に計算した燃料以外に、上層風等の誤差に対処するための予備燃料を搭載している。この予備燃料は性格上、着陸時まで消費されないことが多いが、長距離線で20tonに達することもあり、結果的に、旅客・貨物の搭載量を制限することになる。
 リクリアランス方式では、たとえば、米国から東京まで飛行する場合、最初の目的地を札幌とした予備燃料を搭載した飛行計画を作成する。飛行中のある地点で残燃料を確認し、その地点から東京までの飛行計画を作成し、充分な燃料があることを確認できた場合、東京まで飛行を続行する。
 当初の札幌までのクリアランスを飛行中、東京までのクリアランスに変更することから、このような運航をリクリアランス(米国ではリーディスパッチ)と呼ぶ。
ETOPS(Extended Range Operation with Two-Engine Airplanes)
双発機で、緊急着陸が可能な飛行場から、エンジンが1基不作動になった状態での巡航速度で60分に相当する距離を超えた地域を飛行するための運航方式。
 3基以上のエンジンを有するジェット旅客機では、巡航中、同時に2基のエンジンが不作動になった場合でも、すべての障害物を避け、最寄りの飛行場に緊急着陸できるように飛行計画が作成されている。一方、双発機の場合は2基のエンジンが不作動になった場合は想定せず、代わりに緊急着陸が可能な飛行場から、エンジンが1基不作動になった状態での巡航速度で60分に相当する距離を超えた地域は飛行できないこととしていた。
 しかしながら、ジェットエンジンの信頼性向上に伴い、一定の条件を満たしたエアラインに対して、「エンジンが1基不作動になった状態での巡航速度で60分に相当する距離」という距離の制限を延長するための方式が確立された。このような運航をETOPS(イートップス)という。
 日本からは、グアム、サイパン向けの路線でETOPSが実施されている。
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