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「事業改善命令」「警告」に対する改善措置について

1.要因・背景分析および経営として反省し改善すべき点

  (1) 要因・背景分析
   
   この度の安全上のトラブルについて、社会からの厳しいご指摘を真摯に受け止め、個々の事例分析のみならず連続したトラブルに共通する要因が何か、さらにはその要因を生じた背景が何かという観点から、現場を預かる責任者および各部門の安全担当者を交え議論を重ねてまいりました。
その結果、以下のとおり共通する要因があったと考えております。
       
    1) 安全性に対する認識不足
    2) 情報の迅速かつ的確な共有の不足
    3) 定時性の確保、時間制約からのプレッシャー
     
    このような要因は、今般の事例に特有に生じたものではなく、以下の背景から生じたものと考えております。
       
    1) いかなる環境下においても安全が最優先であることをグループ全体に常に強調し浸透させる経営の取り組みが不十分であった。
    2) 定時性向上に取り組む中で、安全が大前提となった定時性向上という認識がややもすれば弱まり、安全と定時性を安易に両立させようとする風潮を現場に生じさせた。
    3) 経営統合の過程として持株会社と二つの事業会社という枠組みの中で、経営と現場との距離感および部門間の意思疎通の不足が生じていた。
    4) 安全を直接支える現場に対する経営トップの双方向コミュニケーションが不十分であった。
       
       
  (2)経営として反省し改善すべき点
   
   このような背景が安全に与える影響を重大に受け止め、経営が先頭に立って以下の改善策を推進することといたします。
       
    1) 安全が定時性よりも優先すべきであり、安全を前提としたサービス向上に努めるべきであることを、グループ全体に徹底させていきます。
    2) すべての社員が、いかなる状況においても安全意識に則って自律的に行動できるようにするための取り組みを推進します。
    3) 現場と経営との一体感を強化すべく、経営自らが現場に積極的に出向き、双方向のコミュニケーションに努め、風通しの良い職場風土の醸成に努力していきます。
       
   今般の対策は、このような背景を認識し反省した上で、経営が先頭に立ち全社一丸となって取り組むべき事項を取りまとめたものであり、直ちに実行に移すとともに、その浸透について検証しつつ継続して取り組み、今後の安全体制の構築、推進にあたってまいります。




「事業改善命令」「警告」に対する改善措置について

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