世界中のお客さまに寄り添うために
私たちは、日本らしいきめ細やかなおもてなしの心を持って、常にお客さまの視点に立ち、サービスの向上に取り組んできました。昨今、JALは海外からも多くのお客さまにご利用いただいています。すべてのお客さまに快適な空の旅をお楽しみいただくため、世界中のお客さまの声に耳を傾け、よりグローバルな視点で空港・ラウンジサービス、機内食、機内エンターテインメントなどに向き合い、磨き上げています。その結果、SKYTRAX社*1より全世界の航空会社のなかで世界最高品質を認められ、「ワールド・エアライン・スター・レーティング」の最高ランクである5-STAR*2の評価をいただくことができました。
「それぞれの場所で、お客さまにいかに快適に過ごしていただけるか」。その想いのもとに、一人一人のスタッフがお客さまに寄り添い、「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」を目指して日々サービスの改善に取り組んでいます。
今回は、そんな私たちのサービス向上への取り組みについてご紹介します。
空港
お客さまの求めるものの
一歩先ゆくサービスを目指して
空港での積極的な
コミュニケーション
グローバル化が進むにつれ、JALをご利用いただくお客さまの国籍および価値観が多様化し、お客さまのニーズも多様化しています。すべてのお客さまに最高のサービスをご提供させていただくべく、さまざまなご要望に先回りすることを心がけています。
「お客さまがどのような場面で、どのようなことを求められているか」。私たちはお客さまとのコミュニケーションを大切にし、積極的なお声がけを徹底しています。きめ細やかなアクションが起こせるよう、空港スタッフや客室乗務員のサービス教育では、さまざまな状況を想定したロールプレイングを行っています。
10名のお客さまに求められるサービスは10通り。真のサービスにマニュアルはないと考え、お客さまとの積極的なコミュニケーションを通じて、多様なニーズを汲み取り、お応えします。
辺りを見回している海外からのお客さまがいらしたとします。異国の地で言葉もわからず、不安に感じられているかもしれません。そのような時、私たちはまず自然に日常のご挨拶でお客さまに話しかけ、安心していただくことから始めます。
海外からのお客さまについては、英語でのお声がけを基本としながらも、多言語でのコミュニケーションが可能となる三者間通話などのサービスも導入しました。
「自分の親しい人、大切な人だったら、どのように接するか、どのように接して貰ったら嬉しいか」。それを想像しながら、常に感性を磨き、プロフェッショナルなサービスと、家族のような暖かさを持って、お客さまに寄り添うことを心がけています。他人として接するのではなく、身近な人にするよう細やかに気を配ること。それを、すべてのサービスの基本としています。これらは、JALの翼を利用されるお客さまだけではなく、空港を利用されるすべてのお客さまへの共通した想いです。
ラウンジ
寛いだひと時をお過ごしいただく空間
ファーストクラスラウンジ
旅立つ前のお客さまに、ワンランク上の心地良い時間を提供し、寛いだひと時をお過ごしいただくのが空港ラウンジです。
ラウンジ内では、お客さまと濃密なコミュニケーションを図り、いち早くニーズを察知して、かけがえのないプライベートな時間をゆったりとお過ごしいただけるよう、日本らしいきめ細やかなおもてなしを心がけ、素敵な旅の思い出づくりのお手伝いをしています。
お客さまが快適にお過ごしいただけるよう、サービスはもちろん、ラウンジ内の家具、照明、備品など、細部に至るまで気を配り、日々の改善に努めています。
より上質な空間を。
本物への追求
ある時いただいた、海外のお客さまからの「シャワールームのタオルが硬い」とのお声に、私たちはファーストクラスラウンジのタオルの品質や使い心地を徹底的に検証しました。心地よいシャワータイムを体感していただきたいという想いのもと、肌触りが柔らかで優雅な、今治タオルを採用しました。今治タオルの認証を受けた製品のすべてを実際に、使用・洗濯を繰り返し、風合いや劣化程度を確認したうえで、妥協することなく、これぞという製品を選び、ファーストクラスラウンジに導入しています。
2018年4月の導入以来、その使い心地の良さに「購入したい」「どこの物ですか」など、予期していなかった嬉しいお問い合わせもたくさんいただくようになりました。職人の技と、細部にわたる追求が作り出すジャパン・クオリティーを、JALのファーストクラスラウンジでお楽しみいただけることを誇らしく感じます。
これからもお客さまの声に耳を傾け、ご満足いただけるよう改善していきたいと考えています。
機内
より快適にお過ごしいただくために
より幅広い選択肢を。
国際線機内エンターテインメント
プログラムの拡充
お客さまに機内での時間も楽しんでいただくため、私たちは国内線での無料の機内Wi-Fiをはじめ、アプリをダウンロードして視聴いただけるビデオプログラムの導入や、ライブTVサービスの開始など、機内エンターテインメントの充実に取り組んでいます。国際線においては、コンテンツのさらなる強化・最新プログラムへの入れ替えを行うことでお客さまの選択肢を広げ、多様なニーズに応えられるよう努めています。
ハリウッドの新作はもちろん、アクション、邦画を中心に、現在のトレンドや人気のコンテンツを取り入れながら、搭載にふさわしい作品かどうかを常に検討して、コンテンツを厳選しています。
より多くのお客さまにお楽しみいただけるよう、従来は搭載していなかったコメディーやドキュメンタリーなど、海外プログラムを拡充しました。また、豊富な言語や字幕を取り揃えております。東南アジア、ヨーロッパなど、それぞれのご当地映画のリクエストも多くいただいており、こちらは順次検討していく予定です。
国内線においては、お客さまの端末でお楽しみいただける、無料Wi-Fiプログラムを70チャンネルご用意し、海外からいらっしゃるお客さまも含め、すべてのお客さまにお楽しみいただけるコンテンツを取り揃えております。
「普段は見ないジャンルだが、とても素敵な番組だった」「見逃していた映画に、ここで出会えた」。こうしたお声をもっとたくさんいただけるように、私たちは日頃から感性を磨き、楽しんでいただけるコンテンツ選びに取り組んでいきます。
より快適な空間を。
化粧室へのアメニティ設置
機内という限られた空間のなかで快適にお過ごしいただくためには、隅々にまで配慮し、上質さを追求することが重要です。そのひとつとして取り入れた工夫が、機内化粧室へのアメニティの搭載です。
機内では空気が乾燥しがちです。そのため、機内上位クラスの化粧室に保湿系の化粧水、乳液をご用意し、ご利用いただけるようにしました。お客さまが実際に手に取ってお使いになるアメニティは、上質さを感じてお使いいただけるものを、妥協することなく選ぶようにしています。アメニティの設置には木のトレーを用い、木のぬくもりを感じていただき、よりリラックスしていただけるよう、空間の細部にまで気を配りました。
またフライト終了時には、化粧室アメニティはすべて取りおろして状態をチェックし、清掃のうえ、中身の補充をしています。
お客さまの長時間のフライトのストレスを軽減し、よりリフレッシュしてお過ごしいただけるよう、細部まで気を配ることで、快適な空間作りに努めています。
すべてのお客さまに
快適なご利用を。
機内温度の調節
私たちが追求するサービスのなかに、「快適性への配慮」という項目があります。これはお休みになっているお客さまが多くいらしゃる際には照明を落とす、食器を片付ける際には、できるだけ音を出さないなど、見えないお客さまのニーズを感じ取り、気を配ることが求められます。お客さまによって、それぞれ感じ方も違い、臨機応変な対応が必要になってきます。
機内温度の調節もそのひとつです。お客さまそれぞれの生活環境、体質などの個人差、機内で過ごす時間帯によっても、体感温度は変わってきます。例えばお食事後は、お客さまの体感温度が上がります。
私たちの目安としている機内温度が、本当に快適な環境となっているかどうか。お客さまにとって最も居心地の良い温度を見つけるために、実際に搭乗して機内で同じように時間を過ごすなど、さまざまな検証を行いました。
それらの検証を経て、長距離路線のビジネスクラスは、座席前に設置されている大型映像モニターに熱がこもることや、ご利用いただく羽毛布団の保温性が高く、場合によっては、暑さを感じさせてしまうことがあることが分かりました。そのため長距離線ビジネスクラスの就寝時の機内温度を従来より1℃低く設定するように変更し、お客さまからもより快適にお過ごしいただけるようになったとのお声をいただいています。
もちろん、これはあくまでも目安です。寒さを感じるお客さまには、暖かいスープをサービスしたりするなど、それぞれのお客さまに応じた、細やかな配慮に努めています。
サービスの追求には終わりはないと考えています。試行錯誤を繰り返しながら、お客さまのご要望を常に先回りしてサービスをご提供していくことが、私たちの使命です。
国際線メニュー
レイアウトを
レストラン形式に
機内食は旅の楽しみの一つであり、地上にいるときと同じように、美味しいお食事を楽しんでいただきたいと私たちは考えます。
路線やクラスによってお出しするお食事はさまざまですが、食材選び、味付け、盛り付け、ご提供方法に至るまで、妥協を許さない内容にすることを心がけ、ファーストクラス、ビジネスクラスでは第一線で活躍するシェフたちと協業してメニュー構成するなどの取り組みを行っています。
近年は、海外からのお客さまを中心に、和食をご注文される方が増えています。監修シェフの想いが伝えられるような一皿を提供するために、タブレット端末で和食やシェフ監修メニューの持つ世界観を表現した盛り付けの動画を確認したり、ご提供時の温度を細かく調整したりといった工夫をしています。
「どうすればお客さまをお待たせすることなく、お料理を美しく、美味しい状態でご提供できるのか」。私たちはそのことを常に考え、機内での効率的な動線や、客室乗務員の作業性なども考慮してご提供方法を改善しています。
ある時いただいた「メニューが見にくい」というお声に、国際線のメニューレイアウトをレストラン形式に変更しました。具体的にはメニューカードのデザインを刷新し、英語表記においてはお食事の中身の魅力がより伝わるよう、グローバルな視点でわかりやすい表記などを心がけました。
「食事が楽しみで、JALを選んだ」とお客さまに言っていただけるよう、美味しいお食事をご提供するのみにとどまらず、お客さまに新鮮な驚きと感動をお届けできるような機内食を、今後も提供してまいります。
お客さまとのコミュニケーションの場面である空港、ラウンジ、機内など。私たちは、それぞれの限られた空間のなかで、プロフェッショナルな視点で、パーソナルかつ高品質なサービスのご提供に努めてまいりました。
私たちは、それぞれの職種や場所が違っても、サービスの向上を目指し、その想いをひとつにして、バトンを引き継いで行きます。お客さまに「感動」や「驚き」にあふれた、かけがえのない時間をお過ごしいただけるように、すべてのお客さまに快適な空の旅をご提供できるように。それが私たちの願いです。
これからもお客さまに寄り添い、世界で一番選ばれ、愛される航空会社を目指し、私たちは立ち止まることなくチャレンジを続けてまいります。
その想いを、
バトンをつなぐ新たな力に
JALグループ社員たちによるバトンタッチ。
それは一人一人のお客さまにご搭乗いただくまで、営業・予約・整備・空港・客室・運航といった多くの仲間の力によって成り立っています。あなたもその仲間へ。