CSR JAL「空のエコ」リポート

気象予報士真壁京子のJAL「空のエコ」リポート Vol.2 空から発見!森林火災通報 !!!

こんにちは。気象予報士の真壁京子です。

第2回目のリポートは、JALが2003年から協力している、上空1万メートルからの森林火災発見・通報プロジェクトです。

真壁京子さんプロフィール

気象予報士。元JAL客室乗務員。
お天気キャスターの仕事の傍ら、環境問題への関心を持ち、さまざまな活動を展開。 TBS「ニュースバード」出演中。

森林火災による二酸化炭素放出量

森林火災が地球環境にどのような影響をもたらすか、皆さんは存知ですか? 実は、右のグラフからも分かるとおり、森林火災は、人間活動により排出されるCO2のなんと約25〜50%にも上る量のCO2を、毎年大気に放出しているといわれているのです!大変な量ですね!

森林火災による二酸化炭素放出量
しかも!広大な大陸では何日も火災に気付かない 広範囲に燃え広がる 大量のCO2放出に!! 環境のためにも、地球温暖化防止のためにも、森林火災の影響を防ぐことがいかに大切かが分かりますね!

JALはどんな役割を果たしているのでしょう?

独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、人工衛星から森林火災を検知するシステムの研究・開発を進めています。しかし今のところ、規模の小さな火災や炎の出ない火災など、検知できない火災が約半数あるとみられています。そこで、JAXAでは、JALのパイロットからの火災情報と衛星画像とを比較し、そのギャップを研究・検証することで、将来的に世界の森林火災を100%検知することを目指しています。

2011年度、JALから通報した火災情報は118件に上ったそうです。ちなみに、火災の煙は、色(黄味など)、形(立ち上っている)、動かないなど、雲と違った特徴があるんですよ!

JAXA宇宙利用ミッション本部
地球観測研究センター主任研究員 中右浩二さん

人工衛星による森林火災監視は実用化されましたが、精度向上が必要です。パイロットの皆さんにご報告いただいた小さな森林火災もすべて衛星から見つけられるように改良していきたいと思います。

森林火災検知にも使用される人工衛星GCOM-C1は、現在開発中です。間もなく打ち上げ予定の「しずく」とペアで、地球を見守ります。JALも協力する高精度の検知で、森林火災の影響が縮小することが期待されますね!

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