CSR 機内誌SKYWARD連載中「空のエコ」

機内誌SKYWARD連載中「空のエコ」 JALグループの環境活動を毎月お伝えしています

フライト情報を確認する運航前ブリーフィング

9月号 先進的な運航方式で、エコに飛んでいます!

 皆さんは、航空機は地上と違って道路も信号もない広い大空を自由に飛んでいると思われるかもしれません。でも、実際はそうではありません。毎日数多くの航空機が空を行き交っていますが、それぞれの航空機は、交通整理の役割を果たす管制官と通信をしながら、空のルールに従い、航空路に沿って飛んでいるのです。

 近年、各国の航空管制・当局の協力のもと、より効率的な運航方式が導入され始めています。そしてJALグループでは、長年の経験と実績を活かし、他社に先駆けて数々の先進的な運航方式を導入しています。

 航空機は通常、巡航高度から目的地に向かって階段状に降下していきますが、降下から水平飛行に移るときにエンジンの推力をあげる必要があるため、たくさんの燃料を消費します。それに対して、エンジンの推力を絞ったまま、グライダーのようになだらかに降下する「連続降下着陸方式(Continuous Descent Arrival)」の導入が一部の空港で始まっています。

 2008年6月からサンフランシスコ空港で実施された、連続降下着陸方式のひとつである「テイラードアライバル(TailoredArrival)」の実験に、日本の航空会社として初めて参加し、現在も引き続き実施しています。この実験では、一便あたり最大で8.6トンものCO2排出量が削減できることが判明しています。これは日本からサンフランシスコまでの総排出量の約3%にあたります。また、一般の着陸方式より空港周辺の騒音やパイロットの作業負荷を減らすこともできます。連続降下着陸方式は、管制の協力のもとで行われるため、実施できる空港は限られていますが、関西空港での試行運用に加え、他空港での実施にも意欲的に参加していきます。

 さらに、飛行コースの決定にも、新方式が導入され始めています。日本とハワイの間は、2008年8月より「ユーザープリファードルート(User Preferred Route)」と呼ばれる、気象条件や運航機材に合わせて、より効率のよい飛行コースを航空会社側で選択する方式が導入され、JALは運用開始当初からこの方式を採用しています。この方式で運航すると、日本─ハワイ間では総排出量の約2%のCO2排出量が削減できるうえに、あらかじめ気流や天候の悪い空域を避けることができるため、安全性の向上にも有効です。現在では日本とオーストラリアを結ぶ路線でもこの方式を導入しています。

 JALは、これからも、エコな運航方式を積極的に導入していきます。

*最新号は機内でお楽しみいただけます。

 JALグループは、「エコ・ファーストの約束」(PDFファイル 220KB) でも、先進的な運航方式の拡大を約束しています。環境への取り組みについては、「JAL Happy Eco Project」ホームページでご紹介しています。ぜひご覧ください。

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