「ボーイング787」をご存じでしょうか。飛行機好きの方は、この名前を一度くらいは耳にしたことがあるかもしれません。ボーイング787型機は、現在開発の最終段階にある最新鋭の中型旅客機で、さまざまな最新テクノロジーが随所に使われ、従来の航空機とは大きく異なる特性を有しています。
787型機の特徴のひとつに、胴体や翼に採用された複合材があります。従来はアルミ合金が使用されてきましたが、軽量でありながら強度が大幅に高められたこの複合材を全体の50%以上使用することで、機体のさらなる軽量化が実現。また、最新技術で燃費が改善したエンジン、主翼に代表される最先端の空力性能とも相まって、現行中型機(767)と比較して、約20%もの燃費向上につながったのです。さらに、同レベルの騒音区域は、767型機に比べて約60%も縮小しています。つまり、それだけ環境に優しい航空機、といえるでしょう。
こうした環境性能に加えて、787型機はご利用になるお客さまにも優しい航空機なのです。複合材を主翼に採用することで空力性能が向上し、民間航空機の中ではトップクラスの巡航速度(マッハ0.85)で飛ぶことができるうえに、767型機では困難だった長距離路線も、ノンストップで運航可能です。
また、機内では空気の乾燥が気になる方も多いと思います。これは、機内の空気を清浄に保つ目的で、常に空気を入れ換えているためで、機内の気圧も富士山の5合目と同じくらいになっています。これに対して、787型機は、空気を清浄に保ちながら、適切な加湿をし、さらに気圧をより地上に近いレベル(富士山3合目付近)に保つ仕組みが採用され、快適性が格段に向上します。機内も静かなため、ゆったりとお休みいただけることでしょう。
そのほか、機内の窓にも工夫が施されています。従来の小さな窓に比べ、面積で約30%増加。大きな窓から、美しい空や眼下の雄大な景色をご堪能いただけます。また、この窓には日よけが付いていません。お客さまご自身がボタンを操作することで、電子的に光の量を調整することができるのです。
環境に、人に、優しさを増した新型機。JALでは、2011年度中に長距離国際線を中心に運航を開始する予定です。787型機で、新しい、快適な空の旅をご体験ください。
*最新号は機内でお楽しみいただけます。
JALグループは、地球温暖化防止への取り組みをはじめ、さまざまな地球環境プロジェクトを実施しています。ぜひ、「JALと環境」ホームページをご覧ください。