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コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

JALグループは、輸送分野における安全のリーディングカンパニーとして、存立の大前提である安全を堅持しつつ、お客さまに最高のサービスを提供します。また、公正な競争を通じて良い商品を提供し適正な利益を得るという経済的責任を果たすとともに、広く社会の一員としてその責務を果たし、貢献する企業グループであることを念頭に事業を展開しています。このことをふまえ、企業理念の下に、「JALフィロソフィ」を定め、適切な経営判断を迅速に行います。同時に、高い経営の透明性の下に、強い経営監視機能を発揮するコーポレート・ガバナンス体制を確立し、企業価値の向上に努め、説明責任を果たします。取締役会は、会社法、関連法令および定款に次ぐ重要なものとして「コーポレート・ガバナンスの基本方針」を定め、コーポレート・ガバナンスを確立し、少なくとも年1回の見直しを行っています。

コーポレート・ガバナンス体制

1.コーポレート・ガバナンス体制図

株主総会で、取締役会、監査役会、会計監査人を選任・解任する。取締役会で、社長を選任・解任・監督・指示・権限移譲する。取締役会で、執行役員を選任・解任・指示する。取締役会は、コーポレート・ガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会、人事委員会、役員懲戒委員会と諮問・答申などを行う。社長は、執行役員に指示・権限移譲する。社長は、経営会議体・委員会と指示・報告を行う。社長は、監査部と指示・報告を行う。社長は、経営会議と諮問・答申を行う。執行役員は、各部門、子会社を監督する。監査部は、各部門、子会社を監督する。監査役会は、経営全体を監査する。監査役会は、会計監査人を選解任議案の決定する。監査役会と会計監査人は連携する。会計監査人は、経営全体を会計監査する。会計監査人は、監査部と連携する。経営会議体・委員会とは、社長の下にJALフィロソフィ会議、グループ業績報告会、グループ安全対策会議、グループリスクマネジメント会議(リスクマネジメント・情報セキュリティ委員会、財務リスク委員会)、サステナビリティ推進会議(サステナビリティ推進委員会)、グループ運営会議(カスタマーエクスペリエンス推進委員会、JALウェルネス推進委員会、投資モニタリング委員会)を設置しています。

コーポレート・ガバナンス体制の強化の変遷

コーポレート ガバナンス強化の歩み(統合報告書)

2.取締役会・取締役

(1)取締役会

取締役会は、取締役候補、監査役候補の選任および執行役員の選任、報酬の決定、ならびに重要な意思決定を通じて、高い透明性の下、強い経営監視機能を発揮します。

そのために、
①取締役会は、経営監視機能と業務執行機能を分離し、執行役員を兼務しない取締役から取締役会議長を選任します。

②取締役会は、3名以上の適切な人数の独立性の高い社外取締役候補を選任するとともに、社外取締役が取締役会の3分の1以上を構成する体制とします。

③2023年6月定時株主総会より、取締役会は女性取締役を複数とする体制を構築しています。

④取締役および監査役は、原則として取締役会への出席率を80%以上とする旨定めています。

⑤取締役会は、効率的な意思決定を行うため社長への適切な権限移譲を行っています。

取締役会議長:植木 義晴(取締役会長)
2022年度の開催実績:18回、斉藤監査役は17回、その他の役員は全て出席

主な議論

〔経営戦略関連〕

  • 2021-2025年度 JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2022の進捗
  • - サステナビリティに関する取り組み
  • - 事業構造改⾰の進捗
  • - ⼈財戦略の推進
  • - DX戦略の推進
  • - リスクマネジメントの強化
  • 2021-2025年度 JALグループ中期経営計画 ローリングプラン2023の策定

〔その他重要な業務執⾏の決定と監督〕

  • ボーイング737-8型機の導⼊
  • ソリューション営業の実現に向けた株式会社ジャルセールスとの合併

〔決算・財務関連〕

  • 各四半期決算
  • 資⾦調達
  • 政策保有株式の検証

〔ガバナンス・リスクマネジメント関連〕

  • 取締役会実効性評価
  • 指名委員会規程の改訂
  • 役員⼈事・報酬に関する委員会報告・決定
  • 内部統制の整備・運⽤評価
  • リスクマネジメント関連報告
  • 監査部による内部監査報告
  • 監査役監査の⽅針および結果
  • 監査役監査結果に対する対応
  • 航空事故報告

〔ステークホルダーとの対話〕

  • 株主総会関連議案の承認
  • 株主優待制度の運用状況
  • 株主とのさらなる建設的な対話の強化に向けた取り組み
  • IR説明会などに関するフィードバック
  • TCFDに基づいた気候変動に関わる情報開示
  • お客さまの声に関するフィードバック

(2)取締役

〔多様性の確保〕

①取締役は、ジェンダー、国際性、職歴、年齢などの観点で多様性確保に留意し、さまざまな分野に関する豊富な経験と高い見識や専門知識を有する者から選任します。また、2021年度より女性取締役を複数とする体制を目指しており、これまでの社外取締役の1名に加え、今般、社内からも1名を登用し、女性取締役の複数体制を実現しています。

②取締役が備えるべき専門知識や経験などについては、2021年度にスキル・マトリックスを策定し、公表しています。

〔社外取締役〕

①社外取締役は、実践的・多角的な視点から当社の経営への助言や業務執行に関する適切な監督を行います。

②社外取締役は、その多様性確保に留意し、さまざまな分野に関する豊富な経験と高い見識や専門知識を有する者から選任するとともに、当社の定める社外役員の「独立性基準」にもとづき、実質的な独立性を確保し得ない者は社外取締役候補として選任いたしません。また、当社の他4社を超える上場会社の取締役・監査役などを兼任する者は選任しません。

③社外取締役のうち1名を筆頭独立社外取締役として選任し、監査役ならびに社内各部門との連携強化を図ります。

〔独立社外取締役・女性取締役の比率 (2023年6月23日時点)〕

  • 独立社外取締役の比率:33.3%(9 名の取締役のうち社外取締役3名)
  • 女性取締役の比率:22.2%(9名の取締役のうち女性取締役2名)

〔取締役の在任平均期間 (2023年6月23日時点)〕

  • 3年8カ月

3.任意の各種委員会

高い経営の透明性と強い経営監視機能を発揮するコーポレート・ガバナンス体制を構築するため、取締役会の下に、各種委員会を設置しています。いずれも委員の過半数は社外取締役で構成し、経営執行からの独立性を担保しています。

(1)コーポレート・ガバナンス委員会

コーポレート・ガバナンス委員会は、JALグループ「コーポレート・ガバナンスの基本方針」に関し、取り組み状況を確認し、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものであるかどうか分析・評価・討議し、取締役会に必要な答申・提言・報告を行います。コーポレート・ガバナンス委員会は取締役会議長と社外取締役で構成し、委員長は筆頭独立社外取締役とします。

委員長:小林栄三
委員:植木義晴、柳弘之、三屋裕子
オブザーバー参加:岡田譲治(独立社外監査役)
2022年度の開催実績:2回、全委員出席
2022年度の主な活動:2022年度は取締役会の実効性評価の実施にあたり、従前から実施しているアンケート調査に加え、前年度は社外役員のみに限定していたインタビューの対象範囲を全取締役・監査役に拡大することを提案しました。また、今後取り組むべきテーマとして、新たにDX戦略の推進を挙げるとともに、運営面でのさらなる工夫の必要性を指摘するなどの数々の提言を行いました。

(2)指名委員会

取締役候補および監査役候補の選任に関する議案を株主総会に提出する場合、指名委員会は、取締役会から諮問を受け、当該候補の人格、知見、能力、経験、実績等を総合的に判断し、取締役会に答申します。
また、指名委員会は、社長等に求められる資質を、「安全がJALグループ存立の大前提であることを肝に銘じ、JALフィロソフィを自ら先頭に立ち実践することで、全社員とともに企業理念の実現に向け着実な成果をあげられるもの」と定めています。
社長等の候補人材については、指名委員会において、議論を継続的に実施しており、グループ会社での経営経験、海外駐在経験や社外団体での活動など実践的かつ多様な経験をさせることを通じて、早期に経営に必要な素養を身につけることができるようにしています。
さらに、経営陣幹部に、法令違反、ハラスメント、取締役会軽視等、その資質を問うべき状況があると認められた場合は、取締役会等における取締役による申し立てに基づき、直ちに当事者を除く指名委員会メンバー等が調査を行います。指名委員会等は、その結果を取締役会に答申し、取締役会にてその後の処遇を決議します。指名委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は、委員の互選により社外取締役から選定します。

委員長:柳弘之
委員:赤坂祐二、清水新一郎、小林栄三、三屋裕子
2022年度の開催実績:9回開催。9回の内、1回は社外取締役のみを委員とする社長再任確認のプロセスであり、社外取締役全員が出席。他の8回は全委員が出席。
2022年度の主な活動:取締役会への答申事項のほか、役員交代にあたっての役員候補者選任に関わる要件・プロセス、社長再任確認のプロセスおよび今後の経営人財のサクセッションプランなどについて討議しました。 また、社長再任確認については、社外取締役を委員とする指名委員会において社外取締役と社長との対話を行いました。その対話を通じ、将来予測が困難な環境下ながら、喫緊の経営課題を解決しつつ中期経営計画を安定的に推進していること、次世代の経営人財育成に計画的に取り組んでいること等から、企業価値向上に貢献していると評価し、2023年度においても赤坂祐二氏を社長に再任することが当社経営にとって望ましいと判断しました。

(3)報酬委員会

報酬委員会は、取締役、執行役員および監査役の報酬に関して、取締役会からの諮問事項について協議し、その結果を取締役会に答申します。また、報酬制度が持続的な成長に向けた健全なインセンティブとなるよう適宜検証します。報酬委員会は社長と取締役会の決議で選定された4名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は、委員の互選により社外取締役から選定します。これらにより報酬決定プロセスの透明性と公正性を担保します。

委員長:小林栄三
委員:赤坂祐二、清水新一郎、柳弘之、三屋裕子
2022年度の開催実績:4回、全委員出席
2022年度の主な活動:中期経営計画をより力強く推進するための役員報酬制度の具体的な指標、評価方法等について討議を行い、取締役会に答申しました。

(4)人事委員会

執行役員の選任および解任に関して、取締役会からの諮問事項について協議し、その結果を取締役会に答申します。人事委員会は社長と取締役会の決議で選定された 4 名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社長とします。

委員長:赤坂祐二
委員:清水新一郎、小林栄三、柳弘之、三屋裕子
2022年度の開催実績:3回、全委員出席
2022年度の主な活動:取締役会への答申事項のほか、執行役員候補人財の育成および新執行体制の在り方について討議しました。

(5)役員懲戒委員会

取締役および執行役員の懲戒を行う場合、役員懲戒委員会で決定します。役員懲戒委員会は社長と取締役会の決議で選定された 4 名以内の取締役で構成し、過半数は社外取締役とします。委員長は社外取締役より選定します。なお、株主総会への取締役解任議案の提出等については取締役会の決議を要するものとします。

委員長:柳弘之
委員:赤坂祐二、清水新一郎、小林栄三、三屋裕子
2022年度の開催実績:0回

※ 独立社外取締役

上記の任意の委員会に加えて、筆頭独立社外取締役が主催する、社外取締役・社外監査役のみで構成する「独立社外役員意見交換会」を年に数回開催し、社外役員間のネットワークの強化を図っています。

4.監査役会・監査役

(1)監査役会

監査役会は、取締役の職務の執行の監査、会計監査人の選解任や監査報酬にかかわる権限の行使などの役割・責務を果たすにあたって、株主に対する受託者責任をふまえ、独立した客観的な立場において適切な判断を行います。

監査役会議長:北田 裕一(常勤監査役)
2022年度の開催実績:15回、斉藤監査役は14回、その他の監査役は全て出席
2022年度の主な活動:監査方針および計画の決定、監査役選任議案への同意、常勤監査役の選定、監査役の報酬の決定、会計監査人の選任、同報酬に関する同意、監査報告書の作成等の定例案件に関する決議のほか、会計監査人による非保証業務に関する事前了解、リスク管理、EMS監査、統合報告書の確認等について、報告、討議を行いました。また、監査役全員に対してアンケートを実施し、監査活動の状況についての自己評価を行いました。

(2)監査役

〔監査〕

①監査役は、取締役会その他重要な会議に出席するほか、 代表取締役および社外役員との意見交換や重要な決裁書類などの閲覧により、会社経営および事業運営上の重要事項ならびに業務執行状況を監査します。

②監査役室スタッフとともに、各事業所、子会社に毎年監査を行い、その結果を代表取締役に報告するとともに執行部門へのフィードバックも行います。

③内部監査部門や会計監査人との緊密な連携にも努めるほか、主要子会社常勤監査役との会議を定期的に開催し、グループ全体での監査の充実強化を図ります。

〔監査役候補者〕

①監査役候補は、さまざまな分野に関する豊富な知識、経験を有する者から選任し、より中立的、客観的な視点から監査を実施することにより、経営の健全性を確保します。監査役が備えるべき専門知識や経験などについては、2021年度にスキルマトリックスを策定し、公表しています。

②当社の定める社外役員の「独立性基準」にもとづき、実質的な独立性を確保し得ない者は社外監査役候補として選任いたしません。また、社外監査役は、当社の他4社を超える上場会社の取締役・監査役などを兼任する者は選任しません。

〔独立社外監査役・女性監査役の比率 (2023年6月23日時点)〕

  • 独立社外監査役の比率:60%(5名の監査役のうち社外監査役3名)
  • 女性監査役はおりません。

〔監査役の在任平均期間 (2023年6月23日時点)〕

  • 3年5カ月

5.スキルマトリックス

取締役および監査役が備えるべき専門知識や経験などについて、企業経営の基本スキルである「経営経験」「財務会計」「法務・リスク管理」「人事・人財開発」に加え、当社の事業特性から特に重要である「安全管理」、その他「グローバル経験」「CX・マーケティング」「DX・IT・テクノロジー」「GX・環境」を、必要なスキルセットとしております。

(取締役会長) 植木 義晴は、 経営経験、安全管理。(代表取締役社長執行役員) 赤坂 祐二は、 経営経験、安全管理、IT・テクノロジー。(代表取締役副社長執行役員) 清水 新一郎は、法務・リスク管理、グローバル経験、営業・マーケティング。(代表取締役専務執行役員) 菊山 英樹は、財務会計、法務・リスク管理、グローバル経験、IT・テクノロジー。(取締役専務執行役員) 豊島 滝三は、経営経験、法務・リスク管理、グローバル経験、営業・マーケティング。(取締役常務執行役員) 堤 正行は、安全管理。(社外取締役) 小林 栄三は、経営経験、グローバル経験、営業・マーケティング。(社外取締役) 八丁地 園子は、財務会計、グローバル経験、IT・テクノロジー。(社外取締役) 柳 弘之は、経営経験、グローバル経験、営業・マーケティング、IT・テクノロジー。(常勤監査役) 斉藤 典和は、財務会計。(常勤監査役) 北田 裕一は、経営経験、安全管理、グローバル経験、IT・テクノロジー。(社外監査役)加毛 修は、法務・リスク管理、安全管理。(社外監査役) 久保 伸介は、財務会計、法務・リスク管理、グローバル経験。(社外監査役) 岡田 譲治は、財務会計、法務・リスク管理、グローバル経験。

6.社外役員の「独立性基準」

当社の社外役員については、高い経営の透明性と強い経営監視機能を発揮するコーポレート・ガバナンス体制を高いレベルで確立し、企業価値の向上を図るため、その独立性を判断する基準(原則として、以下のいずれにも該当しない者を、独立性を有する者と判断する)を以下のとおり定めております。

①現在または過去10年間において、当社および当社の連結子会社の業務執行者(注)であった者

②過去3年間において下記a ~ fのいずれかに該当していた者。
a. 当社との一事業年度の取引額が、当社または当該取引先のいずれかの連結売上高の1%を超える取引先またはその業務執行者。
b. 当社への出資比率が5%以上の大株主またはその業務執行者。
c. 当社の主要な借入先またはその業務執行者。
d. 当社より年間1,000万円を超える寄付を受けた者または受けた団体に所属する者。
e. 当社より役員報酬以外に年間1,000万円を超える報酬を受けた者またはその連結売上高の1%を超える報酬を受けた団体に所属する者。
f. 当社の業務執行者が他の会社の社外役員に就任している場合における当該他の会社の業務執行者。

③上記1および2に掲げる者の配偶者または二親等以内の親族。

(注)業務執行者とは業務執行取締役、執行役員をいう。

7.社長などリーダーの後継者について

①社長などに求められる資質を、「安全がJALグループ存立の大前提であることを肝に銘じ、JALフィロソフィを自ら先頭に立ち実践することで、全社員とともに企業理念の実現に向け着実な成果を上げられるもの」と定めています。社長などの候補人財については、指名委員会において、議論を継続的に実施しており、グループ会社での経営経験、海外駐在経験や社外団体での活動など実践的かつ多様な経験をさせることを通じて、早期に経営に必要な素養を身に付けることができるようにしています。

②執行役員を含む次世代の経営幹部の育成については、人事委員会において、多様性の推進ととともに能力・視野の拡大に向け、キャリアパスの設定、部門を越えたローテーション、外部ネットワークの形成や人財のプーリングに関する実践的な議論を実施しています。

8.取締役・監査役に対するサポート

①取締役に対しては必要に応じ、法的留意事項などを説明し、「忠実義務」、「善管注意義務」を含む取締役の義務について周知徹底を図るとともに、外部団体への継続的参加などの機会を提供します。

②監査役に対しては、会社情報の提供に加え、社外研修や外部団体への継続的参加などの機会を提供します。

③社外取締役・社外監査役に対しては、取締役会などの付議議案の事前説明を実施するとともに、その他の要望事項を含め、適宜会社情報を共有する機会を設けます。また、当社に対する理解を深めるため、現場の視察、御巣鷹山慰霊登山、安全啓発センターの見学などの安全に関する事項や、当社のこれまでの歴史、JALフィロソフィを説明する機会を提供します。

9.取締役会の実効性評価

当社では「コーポレート・ガバナンスの基本方針」において、毎年、各取締役・監査役の評価なども参考にしつつ、取締役会の実効性を評価し、運営などについて適切に見直しを行うこととしています。

(1)2022年度に関する実効性評価のプロセス

①取締役および監査役の全員に対し、取締役会事務局より、アンケート調査およびインタビューを実施し、その分析結果をふまえて、取締役会にて、評価と今後に向けた取り組みについて議論を行いました。
なお、アンケートは、取締役会の構成、監督、経営戦略、株主との対話、取締役会の文化、取締役会の運営に関する、評価点設問(5段階評価)および自由記述の設問で構成されています。

②その後、独立社外取締役を主たる構成員とし、独立社外取締役が委員長を務めるコーポレート・ガバナンス委員会(※)にて提言をまとめ、取締役会にて後記のとおり今後の取り組みを決定しました。なお、第三者による分析は3年に1度を目安に実施しており、至近では2020年度の実効性評価の際に実施しております。

(※)独立社外役員も陪席

(2)2022年度の実効性評価の結果の概要

以下のとおり評価を行い、改善すべき課題(下線部)を認識しました。

①取締役会の運営等に対する評価

  • 取締役および監査役は、備えるべき専門知識や経験などの多様性の観点からバランスよく選任されている。
  • 監査役による職務執行の監査を受けつつ、社外取締役の意見を尊重して、自由闊達な議論を行っている。
  • 社外取締役に対しては、積極的な情報提供に加え、高い情報へのアクセシビリティも確保されており、社外取締役はその役割を適切に果たしている。

一方で、

  • より充実した議論の時間を確保し、さらなる議論の活性化を図るため、運営面において一層の工夫が必要である。

という課題を認識しました。

②年度の重点課題に対する評価

  • サステナビリティに関する社会課題に関しては、CO2排出量の削減に向けて、着実に取り組むとともに、その他の課題への取り組みについても順調に推移していることを確認した。サステナビリティに関する取り組みが、どのように企業価値の向上に結びついているか、今一度整理する必要がある。
  • 事業構造改革については、事業領域毎に進捗を確認した。一部の事業領域においては、マーケットの回復の遅れ等により、当初計画が未達となっており、定量的なレビュー、今後の打ち手に関する議論が必要である。
  • 人的資本については、課題および取り組みの方向性について確認した。今後は、取り組みをより一層具体化する必要がある。
  • リスクマネジメントについては、外部リスクを体系的かつ網羅的に把握し、PDCAサイクルを実践していることを確認した。今後の非航空領域への展開にあたっては、戦略リスクに対するマネジメントを強化する必要性を再認識した。
  • 株主とのさらなる建設的な対話については、個人株主に向けて、情報発信を強化していることと、ニーズの把握を目的としたコミュニケーション基盤を構築したことを確認した。今後とも、個人株主のニーズに適切に対応する。
  • DX戦略については、中期経営計画の実現に向けて、各本部での取り組みを可視化するとともに、全社的に推進を加速させる必要がある。

〔ご参考〕期首に設定した取り組みの概要
・JAL Vision 2030の実現に向けて、ESG戦略について、サステナビリティに関する諸課題への取り組みに関するモニター・議論を継続するとともに、事業構造改革の実行状況について監督を強化し、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
・2022年度については
①経営戦略の推進を担い、かつ最大の強みである人財の力を継続的に向上すべく、人財戦略を推進すること、
②事業領域の拡大に伴うリスクや、ITセキュリティなどをはじめとする外部リスクの増大を見据え、グループ全体のリスクマネジメントをさらに強化すること、
③株主とのさらなる建設的な対話の強化に向け、情報発信の充実やニーズの把握・分析を通じて、個人株主との双方向コミュニケーションを強化すること、
の必要性を確認しており、これらの課題に着実に対応してまいります。

(3)今後の取り組みの概要

①取締役会の運営等

2022年度に認識した運営等に関する課題については、適切に改善を図ってまいります。

②2023年度の重点課題

JAL Vision 2030の実現に向けては、

  • サステナビリティについて、解決すべき社会課題を再整理し、取り組みの目標を定量化することで、企業価値向上との関係をより具体化していく。
  • 事業構造改革について、各事業領域において計画を見直し、PDCAサイクルを着実に実践していくとともに、新たな領域を拡大するための環境を整備する。

2023年度については、特に、

  • 人的資本の充実に向け、あるべき人財像をより明確化するとともに、成長領域への人財配置、人的資本への投資を推進する。
  • 新たな顧客価値の創造と生産性向上に向け、DX戦略に関する取り組みを促進する。

などの必要性を確認しており、取締役会は監督機能を発揮し、その責任を果たしてまいります。

10.役員報酬

(1)基本方針

①当社および当社グループの持続的かつ堅実な成長と中長期的な企業価値の向上を目的として、企業理念および経営戦略に合致した職務の遂行を促し、また具体的な経営目標の達成を強く動機付けるものとします。

②年度の業績と連動する業績連動型賞与と、株主との利害の共有をより一層促進することを目的として中長期的な業績による企業価値と連動させる業績連動型株式報酬の割合を適切に設定し、健全な企業家精神の発揮に資するものとします。

③当社の業績をふまえ、当社の経営陣に相応しい処遇とします。

(2)報酬水準および報酬構成比率

①当社の経営環境をふまえ、また客観的な報酬市場データを参考に、適切な報酬水準に設定します。

②当社の事業の内容や業績連動型報酬の実効性などを考慮し、固定報酬と業績連動報酬は以下のように構成されます。

仮に目標に対する達成度合いが100%である場合
・「固定の基本報酬の額」:50%
・「目標に対する達成度合いによって支給される業績連動型賞与の額」:30%
・「目標に対する達成度合いによって交付される業績連動型株式報酬の額」:20%

仮に目標に対する達成度合いが100%である場合・「固定の基本報酬の額※」:50%・「目標に対する達成度合いによって支給される年次インセンティブ(業績連動型賞与)の額」:30%・「目標に対する達成度合いによって交付される長期インセンティブ(業績連動型株式報酬)の額」:20%

なお、上記割合はあくまで目安であり、当社株式の株価の変動などに応じて上記割合は変動いたします。

※ 執行役員が取締役を兼務する場合の手当の額および代表権を有する場合の手当の額を除いた額

(3)業績連動型報酬の仕組み

業績連動型賞与および業績連動型株式報酬の業績評価指標等は、経営環境や各役員の役割の変化に応じて適宜見直すこととしています。2022年度より中期経営計画における経営戦略の三本柱である、財務戦略、事業戦略、ESG戦略をより力強く推進するため、業績連動型賞与および業績連動型株式報酬の業績評価指標等を見直しました。
なお、2019年度、2020年度、2021年度それぞれを始期とする業績連動型株式報酬については、業績等に鑑み、一律不支給となります。

なお、対象取締役および執行役員に対しては、本株式報酬制度により交付を受けた普通株式について、株主の皆さまとの利害の共有をより一層促進することを目的として、役位ごとの保有目標株式数などを設定し一定の売却制限を課すことといたします。業績連動型株式報酬の3年分相当(業績目標100%達成の場合を基準とする)に達するまで、業績連動型株式報酬として交付された株式を売却することができません。

(4)報酬決定の手続きその他

取締役および執行役員の報酬に関する事項は、当社が任意に設置する報酬委員会における審議・答申を経て、取締役会で決定することとします。報酬委員会の構成員の過半数は社外取締役とし、委員長は社外取締役から選定します。
なお、固定の基本報酬は毎月支払い、業績連動型賞与および業績連動型株式報酬は年に一度支払うこととしております。

(5)取締役および監査役への報酬支給実績(2022年度)

こちらの表は横スクロールできます
人数 報酬などの総額
(百万円)
報酬などの種類別の総額(百万円)
基本報酬 賞与※1 株式報酬など※2
取締役
(うち社外取締役)
9
(3)
406
(34)
250
(34)
122
(-)
32
(-)
監査役
(うち社外監査役)
5
(3)
77
(28)
77
(28)

(-)

(-)
合計 14 484 328 122 32

※1 業績連動型賞与

※2 業績連動型株式報酬

取締役執行役員の基本報酬に対する保有株式額の割合(持株会などで取得した株式含む)は、代表取締役社長執行役員は61%、それ以外の取締役執行役員の平均は14%となっています。

11.内部統制システム

12.内部監査

内部監査については、監査部がリスク分析結果に基づき策定した年度監査計画に従い、重大な損失につながるリスク、業務の有効性と効率性、財務報告の信頼性、法令などの遵守、資産の保全などに係る事項について、JALVision 2030の達成を阻害するリスクに着目し、監査を実施しています。
財務報告の信頼性については、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制報告制度における社長直轄の独立組織としての評価全般も行っています。
また、監査の視点においては、「3つのディフェンスラインモデル」における第3のディフェンスラインとして、第2のディフェンスラインたる、総務部、リスク管理部、法務部、経理部などの専門性にもとづくグループ内各組織へのサポートあるいはモニタリング機能の状況を確認することに注力しています。
監査の結果については、都度、社長に報告をするとともに、内部統制に係る重要な事象に関しては、監査役および監査法人に対して情報を提供し、相互連携にも努めています。また、2022年度からは、取締役会においても、定期的に監査結果を報告しています。
なお、航空運送事業に係る法令の定めにより実施する安全監査および整備監査については、安全推進本部および整備本部整備監査部がそれぞれ担当しています。

13.会計監査

会計監査については、有限責任あずさ監査法人に依頼しており、同監査法人が会社法監査および金融商品取引法にもとづく監査を実施しています。
定期的な監査の他、各種法令や規則の制定・改廃など、会計上の課題については適宜確認を行い、会計処理の適正化に努めています。

ステークホルダーとの関係

1.株主との建設的な対話に関する方針

当社は、株主総会が株主との建設的な対話の場であることを認識し、株主の視点に立って、招集通知などでの正確な情報を十分な検討期間を確保して提供するとともに、株主総会における分かり易い情報提供を行い、株主が適切な権利行使ができる環境を整えます。
また、当社は、代表取締役、財務・経理担当役員などが積極的に対話に臨み、経営戦略・事業戦略・財務情報などについて、公平性・正確性・継続性を重視し、次の方針の下、双方向の良好なコミュニケーションを図るIR(インベスター・リレーションズ)活動を展開します。

①グループCFO、財務・経理担当役員、総務担当役員を株主との対話を統括する経営陣として指定しています。

②当社は、財務部において、情報の収集および管理、開示を統括する責任者およびそれらを実施する担当者を配置し、関連部署と連携しながら、適時かつ公正・適正に情報開示を行っています。

③当社は、四半期決算および経営計画公表時には決算および経営計画説明会を開催するとともに、統合報告書「JAL REPORT」などの発行および施設見学会、その他株主向け説明会の開催などにより、投資機会の促進と情報開示の充実に努めています。

④経営に株主意見を反映するため、株主との対話の結果については、適宜経営陣へのフィードバックを行い、経営陣は株主からの要望や意見、問題意識を共有しています。

⑤当社では決算情報の漏えいを防ぎ、公平性を確保するために、当社の業況や決算に係る問合わせへの回答やコメントを一切行わないサイレントピリオドを設定するとともに公表しています。また、社内で、情報の統括管理およびインサイダー情報の管理に努めています。

2.企業市民としての責務

JAL グループは、CSR 基本方針「将来の世代により良い社会を繋げることを目指し、日本の翼として、本業である航空運送事業を通じて、社会からのご期待にお応えするとともに、さまざまな社会問題の解決に取り組みます。」を定め、ステークホルダーとの適切な協働と「JAL フィロソフィ」の実践を通じて企業理念の実現を目指します。

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