このページの本文へ移動

アルコールや薬物に係わるリスク管理体制

体系的なアルコール検査

運航乗務員は、一連の飛行前後に、会社の指定する検知器を使用の上、所定の手順に従ってアルコール検査を行い、アルコールの影響がないことの確認を行っています。

リスク管理体制

日常業務におけるアルコールリスクの実態を把握するとともに、リスク管理の機能状況を監視し必要な改善を継続的に実施するため、「アルコール対策特別委員会」「アルコール対策専門部会」を設置しています。(詳細は【安全管理体制】をご参照ください)
また、顔認証技術などの技術や高度な検査機器を導入することで検査体制の強化を図っています。
なお、リスク管理プロセスについては、【リスクマネジメント】をご参照ください。

検査機器

実施者のすり替え防止の観点から顔認証技術を用いた検査システムを導入しています。また、精度の高い吹き込み式の検査機器を使用しています。さらに、定期的に機器の健全性の確認を行うなど、適正に検査できるよう機器の管理を行っています。

検査結果の管理

第三者が検査結果を常時モニターする仕組みにより、検査結果をタイムリーに把握しています。また、検査結果の記録を作成し、一年以上保存(*)しています。
(*)検査が不合格となった場合の記録は、当該航空機乗組員などが退職後一年経過するまでの間保存。

アルコールに関する教育

JALグループ全社員を対象に、JALグループや他社・他業界で発生した飲酒問題を振り返ることで意識の形骸化を防ぐとともに、自己管理の徹底に向けアルコールに関する正しい知識やJALグループ社員としての自覚のある行動を再確認する教育を毎年実施しています。
また、飲酒に対する厳しい集団規範を維持するために、節度ある適切な飲酒を実践するためのキャンペーンを実施するとともに、講演会を開催するなど意識啓発を図っています。

アルコール摂取に関して悩みを抱えた際には、いつでも秘匿環境で相談できる窓口が設けられています(運航乗務員のメンタルサポートプログラム)。また乗務員の家族の相談も受け付けており、悩みを抱えた運航乗務員自身、またはそのご家族、パートナーや同僚が秘匿環境下で支援を受ける(相談する)ことで、運航乗務員が一人で悩まないようにするための支援を行っています。

体系的な薬物検査

運航乗務員は、薬物の組織的なスクリーニングを行っています。また、以下のとおりリスクを管理する体制を構築し、検査結果についても適切に管理しています。

リスク管理体制

運航乗務員として採用する際に精神科医の問診による薬物のスクリーニング(*)を行っています。
(*)採用身体検査調査表を用いて、「麻薬、覚せい剤、幻覚剤などの使用」、「薬物依存、アルコール依存」、「抗てんかん薬の使用」、「精神安定薬の使用」、「市販または医師の処方による睡眠薬の使用」、「その他の薬の使用」についてチェックしています。

また、当社では、運航乗務員の健康管理、安全衛生を所掌する専門の部門(運航乗員ウエルネス推進部)を設け、専門的な医師を配置しています。当該組織にて運航乗務員の健康診断や身体検査の実施、さらには健康意識向上や健康増進のために健康管理教育および体力増進施策などを実施するなど日常的な管理に努めています。
さらには、運航乗務員の健康管理や航空医学に関する調査、研究を実施し健康管理の観点からリスクの低減に取り組んでいます。
なお、リスク管理の一般的なプロセスについては【リスクマネジメント】をご参照ください。

検査結果の管理

航空身体検査にて検査した記録を運航乗員ウエルネス推進部にて適切に保管し、一人一人の運航乗務員が健全な状態で乗務するためのサポートに役立てています。運航乗務員に対して定期的な検査を実施するとともに検査記録を適切に保管するなど、効果的な仕組みの構築により、運航乗務員が乗務を遂行するために必要な心身の状態を保持していることを担保しています。

■ 社内相談窓口の設置

運航乗務員のプライバシーが保護され、自分の地位を脅かされない形で薬物摂取の可能性などを報告することを奨励する仕組みとして、社内に相談窓口を設置しています。

ページの先頭へ移動