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航空事故・重大インシデントの概要とその対策

過去に発生した事例と、その後の対策をご説明します。

2021年度

航空事故

航空機の運航によって発生した人の死傷(重傷以上)、航空機の墜落、衝突または火災などの事態が該当し、国土交通省が認定します。

日本航空2326便の揺れによるお客さまの負傷

概要

2022年2月15日、日本エアコミューターが運航する日本航空2326便(コウノトリ但馬空港発 大阪国際空港行)において、巡航中の突然の揺れに伴う腰の強打により、お客さまが第2腰椎を圧迫骨折し、同年4月12日に国土交通省航空局より航空事故に認定されました。

原因究明など

本件は、国土交通省運輸安全委員会に原因究明などの調査が委ねられています。
JALグループは同機関の調査に全面的に協力してまいります。

日本航空669便の揺れによる客室乗務員の負傷

概要

2022年3月26日、日本航空669便(東京国際空港発 大分空港行)において、巡航中の突然の揺れに伴う転倒により、客室乗務員が仙骨を骨折し、同年3月28日に国土交通省航空局より航空事故に認定されました。なお、お客さまにお怪我はございませんでした。

原因究明など

本件は、国土交通省運輸安全委員会による調査が行われ、2023年10月26日、航空事故調査報告書が公表されました。この報告書において、原因は「本事故は、同機が予測することが困難な乱気流に遭遇し動揺したことにより、後方ギャレーで作業中の客室乗務員1名が浮揚して、体勢を崩した状態で転倒し、負傷したものと考えられる。」とされています。

対策

本事故発生後、JALグループは以下の対策を講じました。

  • 全グループ社員への周知
  • 客室乗務員への注意喚起及び教育
    全客室乗務員に対し以下を周知し、注意喚起及び教育を行いました。
    • 本事故の概要及び客室乗務員が負傷した当時の状況
    • 過去に当社グループで発生した、乱気流に起因する負傷事例とその特徴
    • 予測不能な突然の揺れに遭遇した場合の対応要領(動画及び機種別の対応資料を含む)
    • 動揺時、客室乗務員が着席した後に、客室の状況、負傷の有無等を確認する際の具体的な注意点及び運航乗務員との情報共有要領

重大インシデント

航空事故には至らないものの、事故が発生するおそれがあったと認められるもので、滑走路からの逸脱、非常脱出、機内における火災・煙の発生および気圧の異常な低下、異常な気象状態との遭遇などの事態が該当し、国土交通省が認定します。

日本航空3653便着陸滑走路への他機の進入

概要

2022年1月8日、日本航空3653便(福岡空港発 鹿児島空港行、日本エアコミューターが運航)が管制からの着陸許可を受けて滑走路へ進入中に、滑走路手前で待機するように指示されていた他機が滑走路に進入する事例が発生いたしました。
このため、同機は、管制からの指示に従い、直ちに着陸復行を実施しました。その後、同機は管制の指示に従って飛行を続け、再度管制より着陸許可を得て着陸しました。お客さまにお怪我はございませんでした。また、乗員にも怪我はございませんでした。
本事例は、「航空法施行規則第166条の4(重大インシデント)に掲げる事態」に該当するとして、国土交通省航空局により、重大インシデントと認定されました。

原因究明など

本件は、国土交通省運輸安全委員会による調査が行なわれ、2023年4月27日に航空重大インシデント調査報告書が公表されました。報告書では「本重大インシデントは、日本エアコミューター機が着陸許可を受けて滑走路に進入中、滑走路手前での待機を指示されていた他機が、滑走路に進入したことにより発生したものと認められる。滑走路手前での待機を指示された他機が滑走路に進入したことについては、訓練生が、待機の指示を理解できないまま、自らの期待する滑走路進入の指示を受けたと推測したことによるものと推定される。」と述べられています。

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