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基本的な考え方

環境や社会への影響に配慮した責任ある調達が求められている今、その客観的な証明の手段としてさまざまな「認証制度」があります。JALグループでは、各認証制度の基準を比較検討、E(環境)/S(社会)/G(ガバナンス)の三要素、食材については安全性を加えた四要素を満たす高い基準の認証要件を持つグローバルなスキームの第三者認証制度を標準的な調達基準として定め、これらの基準を満たした原材料の使用を推進しています。

森林資源に配慮された国際的な認証紙の導入

持続可能性に配慮した紙・木材を使用した商材の調達基準を定め、客室・ラウンジにてお客さまに提供するサービス用品については2018年9月より森林資源に配慮された国際的な認証を受けたものの採用を開始しています。すでに紙コップ・ペーパーハンドタオル・メニューカード・紙ストロー(弊社ではプラスティックストローは提供しておりません)・SKYWARDなどの機内誌・お子さま用の木の玩具・紙おしぼりなどのサニタリー用品を当該認証製品としております。今後、機内でご提供する客室サービス用品を全て当該認証製品化することを目指しております。

ASIAGAP認証品の導入

持続可能性に配慮した農産物の調達基準を定め、2018年12月よりビジネスクラス・エコノミークラスでお客さまにご提供する機内食の一部のメニューにASIAGAP認証*1を受けたフリルレタスをJAL AGRIPORT*2を通じ採用を開始しています。このレタスを生産する和郷園の農場は光・水・空気を完全に人工的にコントロールする国内最大級の植物生産工場で、ASIAGAP認証を取得しています。完全閉鎖型環境で野菜を栽培するため、害虫や病気の心配がなく、農薬を使う必要がありません。また鮮度が長持ちするのでシャキシャキとした食感をお楽しみいただけます。さらに調理で廃棄する部分が少ないため食品ロスの軽減も実現しています。

このほか近隣の認証農場で生産されたトマトや、JAL AGRIPORT別ウィンドウで開くが自社生産したいちごなども採用しています。成田空港近隣の農場で生産された野菜を成田発の機内食や成田空港のラウンジで使用することは、地域とのつながりを深めるだけでなく地産地消の推進にもつながります。今後さらに多彩な認証野菜をいろいろなメニューで使用してまいります。
JALは農林水産省が推進するGAP認証のパートナーです。農林水産省のGAPパートナーについては農林水産省_Goodな農業!GAP-info別ウィンドウで開くをご覧ください

*1 ASIAGAP認証:食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる認証で、世界的な農場管理の基準です。農薬・肥料の管理など、食の安全や環境保全に関する多くの基準が定められています。
*2 JAL AGRIPORT:JALと株式会社和郷との共同出資の農業事業会社。千葉県成田市での観光農園運営・プライベートブランド商品販売を行っています。2019年11月には成田市の自営農場でASIAGAPを取得しました(認証登録番号:A120000098)。

持続可能性に配慮した水産物の導入

持続可能性に配慮した水産物(天然・養殖)の調達基準を定め、2019年6月よりイオン株式会社を通じ、ビジネスクラスでお客さまにご提供する機内食の一部のメニューに採用を開始しています。

2020年2月には持続可能性に配慮した水産物の証であるMSC*1及びASC*2のCoC認証(流通・管理認証)を航空会社として初めて取得し、責任ある管理がなされた漁業・養殖場由来のものであることを保証するための機内食工場におけるトレーサビリティ管理手順を定め、機内食を調理するケータラーにその手順を厳格に遵守してもらう運用体制を構築しました。

MSC認証とAsia GAP認証の食材を使用した機内食メニュー

これら認証食材を採用することは、持続可能な漁業の実現に向け取り組む漁業者にインセンティブを付与するだけでなく、漁業における違法操業や乱獲、周囲の生態系への影響、また強制労働・児童労働などの社会的な課題の解決にもつながります。今後もイオン株式会社の協力を得ながら、多彩な認証水産物を食材として使用・提供してまいります。

*1 MSC(Marine Stewardship Council):海洋管理協議会
持続可能で環境や社会に配慮した漁業とそうした漁業で漁獲された天然水産物の認証制度を運営
*2 ASC(Aquaculture Stewardship Council):水産養殖管理協議会
環境や社会に配慮した養殖場で生産された水産物の認証制度を運営

その他の取り組み

サステナブルコーヒーの取り組みの深化

最高に美味しいコーヒーを目指したサービス「JAL CAFE LINES」を機内でご提供しておりますが、JALでは航空業界で先駆けて2011年から持続可能性に配慮したコーヒーの導入を開始しました。現在、全路線のエコノミークラスでレインフォレスト・アライアンス認証*1を取得したコーヒー豆を使用しています。
さらに、2018年12月からメーファールアン財団・株式会社ミカフェートが共同で開発した「ドイトゥンコーヒー」をバンコク線の機内にてご提供しています。タイ山岳地帯の貧困地域でアヘン生産のために栽培していたケシ畑をコーヒー農園へ転作するプロジェクトを通じて生まれました。ミカフェートが現地でコ-ヒーの栽培技術指導を行い、タイの貧困問題解決に取り組むメーファールアン財団と共に作り上げたコーヒーです。

*1 レインフォレスト・アライアンス認証:農業の事業者が監査を受け、環境・社会・経済面のサステナビリティを義務付けた基準に準じていると判断されたことを意味します

健康と環境に配慮したアメニティ

ファーストクラスでは機内でおくつろぎいただくためのリラクシングウェアをご用意しています。健康と環境に配慮し、生地にはオーガニックコットンを100%使用。ごゆっくりお過ごし頂けるよう着心地と肌触りにもこだわっています。

詳しくはアメニティ・その他(JALファーストクラス)別ウィンドウで開くをご覧ください。

安全性に配慮した玩具

お子さまにご提供しているノベルティーの玩具については、お子さまが口にされることがあることから、食品衛生法に合致した検査がなされているか、また万が一の誤飲が起きないような設計となっているかなどを証明するST基準適合検査*3を受けている玩具の導入を進めています。現在すべての玩具が第三者検査機関によるST基準適合検査に合格しています。

*3 ST基準適合検査:ST基準は玩具の安全基準で、機械的安全性・可燃安全性・化学的安全性からなっています。STマークは第三者検査機関によるST基準適合性に合格した玩具に付けることができるマークです。STマークの付いている玩具は、「安全面について注意深く作られたおもちゃ」であると玩具業界が推奨するものです。

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