CSR 英国現代奴隷法への対応

2018年度 英国現代奴隷法に関する声明

日本航空株式会社(以下「当社」)は、英国現代奴隷法第54条第1項の定めに基づいて、JALグループ及びそのサプライチェーンにおける奴隷労働や人身取引を防止するための取り組みにつき、以下の通り開示します。

1.組織の概要とサプライチェーン

1951年に創立したJALグループは、当社・子会社77社及び関連会社57社により構成されており、連結従業員数は33,038人を抱え、航空運送事業及びその他事業を営んでいます(2018年3月31日現在)。
航空運送事業においては、343都市(コードシェアを含む)に乗り入れている他、空港旅客サービス、グランドハンドリング、整備、貨物、旅客販売、空港周辺事業他を営んでいます。その他事業においては、航空運送を利用した旅行の企画販売、航空座席の販売、手荷物宅配、給油、システム開発・運用、旅行業向け予約発券システムの提供、クレジットカード事業等を営んでいます。
JALグループのガバナンスは、取締役会が、取締役候補及び監査役候補の選任、執行役員の選任、報酬の決定、並びに重要な意思決定を通じて、高い経営の透明性と強い経営監視機能を確保することで成り立っています。取締役会は、経営監視機能と業務執行機能を明確化し、執行役員を兼務しない取締役から取締役会議長を選任すると共に、3名以上の適切な人数の独立性の高い社外取締役候補を選任します。取締役会は、取締役会議長と社外取締役で構成する「コーポレート・ガバナンス委員会」を設置し、毎年、取締役会の実効性を評価し、運営等について適切に見直しを行い、その結果の概要を開示します。
英国においては、航空事業を営む当社がロンドン・ヒースロー空港に就航しており、また連結子会社で旅客販売業を営むEURO-CREATIVE TOURS (U.K.) LTD、JALPAK INTERNATIONAL(EUROPE)B.V. がロンドンに拠点を構え、事業を行っています。
JALグループは、航空運送事業を中心に事業を運営しており、そのバリューチェーンは、路線構築、各種調達、システム開発・保守、広報・広告、旅客販売、空港旅客サービス、グランドハンドリング、貨物・物流、航空便運航、リテール、機体整備等に渡り、また調達品目は航空機、燃料、機内物品等を中心に、業務委託による役務サービスを含みます。
JALグループは、お客さまに提供する日々の航空機運航や商品・サービスが、サプライヤーのご協力、ご支援により成り立っていることを認識し、「公正・公平」、「お客さまの安全・安心」、「持続可能性」を三本柱とした調達活動を心がけるだけでなく、相互信頼に基づく良好なパートナーシップの構築に取り組むことで、サプライヤーにおける人権を擁護します。

2.現代奴隷と人身取引に関する方針

JALグループは、企業理念に「企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献」することを掲げ社会の一員としての責任を果たします。JALグループは、この企業理念を普遍的な経営の目的として、自社の商品やサービスに携わる全員が持つべき意識・価値観・考え方を示した「JALフィロソフィ」の実践を通じて、人権尊重の企業体質づくりに努めています。 また、JALグループは2004年12月より、国連が提唱する「グローバル・コンパクト」に参加しており、その中で、世界に向けて「それぞれの企業活動において人権を尊重すること」を宣言しました。
 更に、JALグループとそのサプライチェーン上において、現代奴隷と人身取引を防止するため、「JALグループサプライヤー行動規範 (PDFファイル、179 KB)」を日本語、英語、中国語にて展開しています。本規範は、国連「グローバル・コンパクト」の原則に基づき、(1)人権の尊重、(2)安全衛生、(3)ビジネスマネジメント、(4)環境の4つの項目から構成され、JALグループでは全てのサプライヤーに本規範のご理解・遵守をお願いしています。

3.自社とサプライチェーンにおける現代奴隷と人身取引に関する評価プロセス

JALグループは、自社及びサプライチェーンの倫理的かつ責任あるビジネス慣行の推進、並びにリスクマネジメント強化を目的とし、2018年度には、自社とグループ会社に対する人権リスク評価をし、バリューチェーンごとに潜在的なリスクの洗い出しをしました。その後、外部の専門家からの助言も得ながら、人権への影響の深刻度と発生可能性から優先的に対応すべき課題の特定をしました。
JALグループでは、持続可能なサプライチェーンの構築を推進するため、2015年よりSedex Information Exchange Limited(Sedex)のグローバル・メンバーシップに加盟し、サプライヤーに対してもSedexへの参加をお願いしています。今後も引き続き、機内食や機内提供品、制服等、人権への負の影響が大きい物品・役務サービスを提供いただいているサプライヤーを中心に、信頼関係を構築しながら、Sedexのオンライン情報プラットフォーム等を利用して情報提供をお願いすると共に、リスク評価とモニタリングを実施し、サプライチェーン上の現代奴隷や人身取引を防止・軽減する対策を講じます。
 また、JALグループで働く全社員が利用可能なホットラインを、社内及び社外に設置しており、現代奴隷と人身取引に関する内容を含む人権に関する相談も受け付けています。ホットラインを利用したことを理由として、不利益な取り扱いが行われないことが約束されています。更に、関連規程やホットラインの案内をイントラネットに掲載し、閲覧可能にする体制を整えることで、全社員への周知を図っています。

4.現代奴隷と人身取引の防止に関する研修

新入社員研修や新任管理職研修といったさまざまな社内研修の場で「人権啓発」の時間を設ける等、多くの社員に人権を尊重する意識の浸透を図っています。2018年度は、人権や調達業務を担当する社員に対する「ビジネスと人権」に関する研修を、ビジネスと人権を専門に取り組んでいる弁護士を招いて実施すると共に、サプライチェーンと人権に関するダイアログを、社外有識者と行いました。

5.今後の取組み

2019年度は、優先的に取り組む人権課題について対策を講じます。加えて、取組みを統合報告書やウェブサイトを通じて開示することで、リスク管理の手法の透明性を確保します。 また、ステークホルダーや社外の有識者との対話と協議を行っていきます。
これら取組みを通じて、JALグループとサプライチェーンにおいて現代奴隷と人身取引が発生することのないよう、適切に行動します。



本声明は取締役会の承認を得ており、代表取締役 赤坂 祐二により署名されています。

2019年3月29日



日本航空株式会社 
赤坂 祐二(代表取締役社長執行役員)





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